具体的には、概要をつかむためにおすすめしたいのが 'Witchcraft: A Very Short Introduction'(Malcolm Gaskill)だ。コンパクトながら主要な論点を整理してくれるので、迷ったときに戻る拠りどころになる。次に地域ごとの実例を深めるために 'Witches and Neighbors'(Robin Briggs)を読むと、コミュニティ内の緊張や日常的な対立がどのように魔女裁判へつながったかが生き生きと分かる。
法制度や国家の関与を理解するには 'The Witch-Hunt in Early Modern Europe'(Brian Levack)が頼りになる。裁判手続きや立法の視点から大局を把握できるし、史料の扱い方の手がかりも多い。資料集としては 'Witchcraft in Europe, 400-1700: A Documentary History'(Alan Charles Kors & Edward Peters)が便利で、一次史料に直に当たりたいときに重宝する。読み進める順序としては、まず概説→地域ケース→制度史→一次史料の流れで輪郭を固め、そこからジェンダー史や民俗学、比較宗教の論考へと掘り下げていくのがやりやすかった。