それでも愛してるよ私の角膜を受けた夫――賀川陽翔は、私を床にひざまずかせ、犬のように吠えろと命じた。
私の心臓で生きている娘――満には、「あなたなんか、私のお母さんになる資格ない」って、何度も言われた。
人工心臓の鼓動が途切れる直前、私は夫の番号を押した。
しかし、彼は冷たい声で叱りつけた。「澪、いい加減にしてくれ。死にたいなら勝手に死ね。俺は葬式なんて出ないからな」
雪が降りしきる夜、私は残った左目を静かに閉じた。
それから、愛してくれなかった夫は、自らの手でその目をえぐり出した。
私を拒んだ娘は、私と再会するために、何度も命を絶とうとした。
けれど私は、もう二人の愛を期待することはなかった。