このフレーズのルーツはイギリスの憲法史に深く根ざしているね。
19世紀のイギリスで確立された議院内閣制のもと、国王は形式的な国家元首として君臨するものの、実際の政治運営は首相と内閣が行うという原則を表した言葉だ。ヴィクトリア女王の治世にこのスタイルが定着したと言われている。当時の政治思想家ウォルター・バジョットが『イギリス憲政論』で解説したことで広く知られるようになった。
面白いのは、この概念がフランス語の『le roi règne mais ne gouverne pas』から来ている可能性があること。ルイ・フィリップ王の時代に流行した表現で、イギリスに逆輸入されたんじゃないかという説もある。君主制のあり方を考える上で、今でも重要な指針となっている。