面白いことに、英語圏のファンタジー作品では『Berserk』の「The Black Swordsman」編で使われる「Apostle」という概念が近いかもしれない。人間でありながら、深い闇に堕ちてしまった存在を指す言葉だ。あるいは『Evangelion』の「人類補完計画」を説明する際の「Lilin」という表現も、救いようのない人間性を暗示している。
日常会話で使うなら「a lost cause」がしっくりくる場合もあるが、文学的な文脈ではDostoevskyの『Crime and Punishment』で使われる「unfit for grace」という表現が深みがある。日本語の「度し難い」には、単に矯正不能というより、救済の可能性すら閉ざされた絶望的なニュアンスが含まれているからだ。