身代わり妻が去った日、夫は悔みの涙を知った鳴り物入りで世間の注目を集める弁護士、明石葵(あかし あおい)。桐生貴臣(きりゅう たかおみ)は、そんな彼女に帰国後の初陣を飾らせるという名目のもと、妻の深水心愛(しみず ここあ)の反対を押し切り、葵に心愛の弟の弁護を委ねた。
しかし、その期待も虚しく裁判は敗訴に終わり、深水俊輔(しみず しゅんすけ)は実刑判決を下され、投獄の身となった。
世論の非難を一身に浴び、葵は弁護士としての面目を失墜させる。
にもかかわらず、貴臣はあろうことか、心愛に葵への謝罪を強いた。
さらに追い打ちをかけるように、俊輔の投獄に衝撃を受けた心愛の祖母までもが病に倒れ、昏睡状態に陥ってしまう。
葵へのあからさまな贔屓を隠そうともしない貴臣を前にして、心愛はようやく悟る。
自分は、葵の「身代わり」に過ぎなかったのだと……