シン・ゴジラ'のサウンドトラックに収録されている『Persecution of the Masses』は、まさに引き返せない地点に達した瞬間を表現しています。鷺巣詩郎の重厚なオーケストレーションが、巨大生物の出現による社会の崩壊と、人類が直面した決定的な転換点を圧倒的なスケールで描き出します。
低音の連打が不気味な緊張感を醸し出し、途中から爆発的に盛り上がる合唱部分が、不可逆的な変化の瞬間を強烈に印象付けます。この曲を聴いていると、作中で政府が非常事態宣言を発令するシーンが脳裏に浮かび、背筋が凍るような体験ができます。音楽だけでここまで情景が想起されるのは本当に稀有です。