『Last Winter, We Parted』の英語版オーディオブックが国際的に評価されているのを知ってますか? 中村文則作品は翻訳でも独特の不気味さが消えませんが、英語ナレーションの冷たい響きがかえって作中の歪んだ愛情を際立たせています。日本語版と聞き比べると、同じ文章が全く異なる色合いに感じられるのが興味深い。特に裁判シーンの緊迫感は音声媒体の方が圧倒的で、通勤中に聴くと電車の騒音さえも緊張感を高めるBGMに思えてくるから不思議です。
『あいはぐ』の世界観を深掘りした作品で特に印象に残っているのは、主人公たちの高校卒業後の日常を描いた『After the Rainbow』です。作者が原作のテイストを完璧に再現していて、キャラクターの成長過程が丁寧に描かれています。
特に素晴らしいのは、原作では触れられなかった小さなエピソードを繋ぎ合わせて、新しい物語を作り上げている点。登場人物の些細な仕草や会話から、深い人間関係が感じ取れます。読後にはまるで続編を読んだような満足感がありました。