翻訳の際は、単に字面を追うだけだと意味が通じにくくなる場面が多い。私は英語や他言語への置き換えで悩んだ経験があるが、肝は『無駄な説得』『効果がない努力』というコアの意味をどう別表現で担保するかにある。直訳の『chanting sutras into a horse’s ear』では不自然に感じられるため、状況に応じて 'preaching to the deaf' や 'casting pearls before swine' といった慣用表現を採用するのが現実的だ。
言語学習の観点からは、直訳は禁止に近い。直訳すると意味が通じない場合があるので、英語圏の等価表現 'preaching to the deaf' や 'casting pearls before swine' を紹介し、場面ごとにどれを使うかを比較する練習をさせる。単語の意味だけでなく、語感や相手との関係性を重視して覚えさせると定着しやすいと感じる。
言葉を直訳すると「店の入口に掛かっている暖簾に腕で押し当てる」という光景になります。
僕が英語話者に説明するときは、まずその視覚イメージを共有します。暖簾は向こう側にいる人を遮る柔らかい布で、腕を押し込んでも相手は動かず、結果として努力がほとんど意味をなさない状況が想像できます。そこから意訳として「a futile effort」や「an effort that produces no result」という説明に繋げます。
具体的な日本語の用例を見せると理解が早いです。例えば「彼に頼んでも暖簾に腕押しだ」は「Asking him is a futile effort; he won't respond」と訳せます。こうした順で視覚→意味→英語訳を提示すると、ニュアンスが伝わりやすいと感じます。