19世紀文学を読むとこの区別が鮮明です。『高慢と偏見』のエリザベスは『lady』としての立場に悩みますが、漱石の『三四郎』に出てくる女性たちは『淑女』としての在り方を追求します。英語圏では『act like a lady』がしばしば外見の指導を指すのに対し、日本語の『淑女たれ』は精神的な戒めとして用いられることが多い。
意外と誰も教えてくれないポイントがあるんだ。英語で淑女らしさを自然に出すには、単語選びよりも「振る舞い」の翻訳を意識するのが一番効く。
まず場面ごとの距離感を測る。相手との社会的距離や年代によって、選ぶ語や口調がガラリと変わるので、原文の立ち位置を英語の礼儀体系に置き換えることを優先する。例えば'高慢と偏見'のような時代ものなら、やや婉曲で格式のある構文を残しつつ、現代英語では不自然にならない程度に簡潔にする。
それから、丁寧さは語彙だけでなく節の構造で表現できる。直訳で“you must”とする代わりに“one might consider”や“perhaps it would be better”のように柔らかく回すと、淑女らしい控えめさが出る。最後に、読み上げて耳に馴染むか確かめると完成度がぐっと上がると思うよ。