韻文の世界は本当に深くて、様々な形で表現されてきたんだよね。例えば、日本の短歌や俳句は、たった数行の中に季節の移ろいや情感を凝縮させる。『千早振る 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは』という在原業平の歌は、紅葉の美しさを鮮やかに切り取っている。
海外に目を向けると、シェイクスピアのソネットも韻文の傑作だ。『Shall I compare thee to a summer’s day?』という冒頭から始まる18番のソネットは、愛の永遠性をテーマに、リズムと韻を巧みに使っている。最近ではヒップホップのリリックも韻文の一種と言えるかもしれない。言葉の響きを重視する点で、伝統的な詩と通じるものがある。