水資源をめぐる紛争の実態を掘り下げたドキュメンタリーなら、『Blue Gold: World Water Wars』が圧倒的に迫真の映像で問題提起している。
パタゴニアの氷河が溶ける様子からインドの農民の抗議まで、地理的にも時間的にも広範な取材が特徴だ。特に印象的なのは、ボリビアのコチャバンバ水戦争を扱った章で、民間企業による水道料金値上げに市民が蜂起した実際の記録が胸に刺さる。
水が単なる資源ではなく生命線であることを、これほど鮮明に伝える作品は珍しい。最後に流れるネイティブアメリカンの予言めいた言葉が、観る者に静かな衝撃を残す。