最初はピアノの単調な旋律から始まり、次第に弦楽器が加わって翼を広げていくように音の厚みが増していく構成。特に3分20秒あたりからの急上昇するヴァイオリンは、文字通り空へ舞い上がる感覚です。アニメサントラなら『天元突破グレンラガン』の『Libera me from hell』も、合唱部分が羽ばたくようなリズムで構成されています。
音楽が死をテーマに扱う時、そこには独特の深みが生まれますね。'NieR:Automata'のサウンドトラックは、廃墟となった世界で彷徨うアンドロイドたちの存在意義を問いかけるような旋律が印象的です。特に『Weight of the World』は、希望と絶望の狭間で揺れる感情を圧倒的な表現力で伝えています。
一方で、'Souls'シリーズのボス戦BGMも、倒すべき相手の背景にある悲劇を音楽だけで語り尽くす名曲ぞろい。『Gwyn, Lord of Cinder』のピアノ曲は、かつての栄光を失った王の末路を切なく奏でます。ゲーム内でプレイヤーが実際にその場に立ち会う体験と相まって、単なるBGMを超えた物語性を感じさせます。
こうした作品からは、死が単なる終わりではなく、その人物の生きた証や未練、あるいは継承される記憶として表現されていることが分かります。音楽が持つ抽象的な表現力だからこそ、言葉では表しきれない複雑な感情を伝えられるのでしょう。