Search
Library
Home / 恋愛 / あなたと紡ぐ永遠の愛は奇跡でした。 / chapter26

chapter26

Author: 水沼早紀
2025-06-22 14:04:54

 みんなに好かれていそうな感じがするし。 課長はこんなにキレイな人と、結婚してたんだな……と思い知らされる。

 悔しいけど、女の私から見ても、藤堂さんは本当にキレイだ。

 課長がこんなキレイな人と結婚してたのかと思うと、やっぱり不安になるし、自分に自信がなくなる。

  悔しいけど、私なんか堂々さんと全然、比べものにならない。 おまけにスタイルだって、藤堂さんよりいいとも言えない。

 しかも私は、藤堂さんと違って、そんなに愛想もよくない。

 藤堂さんは本当に、モデルみたいだ。それに比べて、私は……。藤堂さんを見てると、自分の自信がどんどんなくなる気がする。

 課長には自信を持てと言われたけど、藤堂さんを目の前にして自信を持てと言われても、ムリな話だ。

 こんなキレイな人が目の前にいるのに、自信を持てないよ。

 私は本当に、課長のそばにいてもいいのだろうかと……不安になってしまう。

 私にとって課長は、とても大切な存在で、ずっとそばにいたい大切な人。

 でも藤堂さんには、負けている。 そんなことは、藤堂さんを見たらすぐに見て分かる。

 私なんかより、藤堂さんの方がずっと、課長に似合ってる。 やっぱり私なんかよりも、藤堂さんの方が課長に相応しいのかな……。

 そんなことを考えながら、訳も分からず藤堂さんの後を歩いてるだけ。

 行き先なんてまともに知らない私にとって、静香さんといるのが気まずくて仕方がない。

 ダメだ……。私、もう帰りたい。これ以上、藤堂さんと一緒にいたくない。

 どうせ藤堂さんの話なんて、"課長と近付かないで"みたいなことだろうし。

「……あの、藤堂さん」

「着いたわ。ここよ」

 帰ろうと思った時にはすでに、目的のお店に着いていて、結局帰ることはできなかった。

「藤堂様、いらっしゃいませ。ようこそお越しくださいました」

「さ、佐倉さん、入りましょう?」

 藤堂さんに視線を向けられ、「……はい」と返事をするしかなかった。

 お店に入った途端、従業員さんは藤堂さんに頭を下げていた。

「いつもの席をお願い出来るかしら?」

「かしこまりました」

 私は渋々、静香さんの後を追うように歩いた。

 お店の中の雰囲気はすごくオシャレで、どこか懐かしい感じがした。

「さ、ここに座って?佐倉さん」

「……はい」

 そっとイスに腰掛けると、
Continue to read this book for free
Scan code to download App
Locked Chapter
Explore and read good novels for free
Free access to a vast number of good novels on GoodNovel app. Download the books you like and read anywhere & anytime.
Read books for free on the app
SCAN CODE TO READ ON APP