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Home / ファンタジー / ザ・ラストゲーム・オブ・ 辻女ヴァンパイアーズ / 17-9.レイカ、いよいよ辻女ヴァンパイアーズを立ち上げる

17-9.レイカ、いよいよ辻女ヴァンパイアーズを立ち上げる

2025-06-12 18:00:03

「ヒマワリさん、ごきげんよう」

 うげ。お前が言うな。

「寮長先生、ごきげんよう」

 寮長先生? ヒマワリの声ちっさ。

「おや、殺人鬼さん。町長の名において、アタシがしっかり成敗してあげますからね」

 町長なの、これが? ウチがこの間会った町長とはまったくの別人。どういうことヒマワリ。あれ? ヒマワリはどこ? 部屋の隅で縮こまってる。

「ところでヒマワリさん。いつまで大塔宮女子学院の冬季制服を着ているのです?」

「はい。申し訳ございません。寮長先生」

 さっきの威勢はどうしたの? ヒマワリ、なんでこんなところで服脱ぐの? 制服の下、ブラとショーツしか着けてないんだ。ヒマワリすごく痩せちゃったんだね。あのしなやかだった体はどこいっちゃったの? 背骨、曲がってない? 肩甲骨が飛び出て見える。どうしたのその背中、傷の跡がいっぱい。

 ヒマワリは、そのままの姿で脱いだ制服をショーケースのマネキンに着させると、テーブルの上の丁寧に畳まれた違う制服を着はじめた。今度のは胸に三つ葉の模様のついた明るい緑のやつ。

「三ッ葉女子学館高等学校の夏季制服に着かえました。寮長先生」

「そう、それでいい」

「二時間ごとに着替えて私に見せに来る。約束を破ると」

「鞭で打たれます。寮長先生」

「今回は、私が来てさしあげたからいいようなものの、そうでなかったら」

「鞭で打たれます。寮長先生」

「よろしい。こっちに来なさい」

 ヒマワリは体を固くして、動こうとしない。

「もう一度いいます。ヒマワリさん。こっちに来なさい」

 やっぱり動かない。

「命令に背くと」

「鞭で打たれます。寮長先生」

 ヒマワリの声、震えてる。

「制服の裾を上げ、向うをむいて、壁に手をつきなさい。早く!」

 メタボの町長が、机の引き出しから鞭を出して手にすると、牙の生えた口の端から汚い色の涎をたらし、ヒマワリのいる方へ歩み寄っていく。

  ヒマワリ、ヒマワリ、ゴメンね。ウチ何にも知らなかった。違う。

知ってた。

ヒマワリがパパのことで悩んでるの知
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