やっと着いた。服がどろどろ。
セイラも? あたしのほうがひどい。 うえー、臭いよ。議事堂の前、誰もいない。
中で人の声する。 隙間からのぞいてみよ。 壇上でしゃべってるのは、きっとヘンタイ町長が変態したハゲメタボだ。 何言ってるのかよく聞こえない。 (町長の声まねで)「えー、アタシはただのセーヘキ持ちのヘンタイハナゲオヤジなのでー、どうかいますぐ、すり潰していただいてですねー」 「カリン、キャプションつけてるよ」 あ、つい。女バスの癖が。傍聴席は満員の人。人? ヴァンパイア?
「ヒビキさん」 おっと、びっくり。振り向くと、 「お師匠さん」 「たくさん冒険をして来られたようですね」 冒険って言えば言えるかな。 「きっとよいお声がでるようになったことでしょう。ちょっと聞かせてくださいませんか?」 「ここでですか? それより、どうしてお師匠さんが?」 「そうそう、私も呼ばれたのですが、席があんな前なので入りづらくて。度々このような場に呼んでいただくのですが、いっつも席順が高くって結局帰るなんてことが……」 傍聴席の前の方に6つだけ席があるけど、あれのこと? 「どの席ですか?」 「あの、右端の席です」 最右翼ってことか。で、よく見ると左翼にセンプクさんとスオウさんが座ってる。ナニゲに北村シニアマネいるし。 「カリン、前のモニターに、名前が6つ挙がってる」 六辻家ってあって、 辻王:除籍 辻一:出席 辻まん:出席 ロ乃辻:出席 五カ辻:出席 棒辻:欠席 「お師匠さんって、六辻家なんですか?」 「六辻家ではないのですけど、棒辻は私のことです。あれあれ欠席になってますね」 「誰か、引っ張り出されてきた」 「レイカ様ですね」 ホントだ。胸になんか刺さってるけど、大丈夫か? 「お師匠さん、シラベレイカをご存じなんですか?」 「はい、ようく」 どういう知