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21-1.レイカ、ラストゲームの指揮を執る

2025-06-19 19:16:51
 傍聴席から誰かが飛び出して来た。

「レイカ!」

 なんでカレー☆パンマン?

場内。爆笑。

でも見る人によって見え方が違うんだ。

ウチにとっては、あのカレー☆パンマンはスーパーヒーロー。

助けに来てくれたんだ、カリンが。

「あんたたちの親族を殺したのは町長だ!」

「これを見てください」

 セイラ。いつの間に後ろに。でっかいバインダー抱えて。

モニターに大写しになった真っ赤な背景のスレッター画面。

妓鬼討伐の記事が投稿されたタイムライン。

逐一増えてゆく投稿の数。

「なんだ、それがどうした」

「すべて、辻王がやったことだろ」

「違う。これは今現在辻沢で起こっていることだ。今まさに人間のゲーマーを使ってヴァンパイアを殺させてるんだ」

「ナニをいう。人間なんぞに、我々が殺せるものか」

「正確にはヴァンパイアのあなたたちの留守を狙って、お連れの方を殺させてるんです。今日は、皆さんがここに集まる日。それを狙ってゲームは『妓鬼・フィーバーナイト』を開催中です。大量のゲーマーが辻沢の街に放たれています」

「セイラ、生実況を。管理者でログインして」

「データベース覗いたけど、セイラのIDだと参照までしかできなかったの。管理者IDは見れたけど、パスワードが暗号化されててダメだった」

「マジ? どうして言わなかったの?」

「だから不安だって」

「なんかそれらしいの入れちゃえば?」

 カリン、それはちょっと乱暴すぎじゃ。

「設計書じゃ、パスワードは英数文字の混合なんだけど」

「レイカ知らない?」

 知るわけないでしょ。

痛い! このゲリ男改めセーヘキめ! ぶっ飛ばす。ここでウチがやられたらヒマワリにゼリー届けらんないから……。

(あれ、ここに入れといたドカ盛り白桃ゼリーなくなってる)

(「それにちゃんとお礼置いといたろ」)

(「ごシューショーサマ。レイカはこれからハリツケゴクモンっと。じゃ、ゼリーまたよろしくな」)

(死んだらゼリー届けらんないよ)

 そっか。あの時、引き出しに入っていたメッセージはドカ盛り白桃ゼリーのお返しだったのね。

 何て書いてあったっけ。「レイカ死ね」だった。まったくヒマワリらしいよ。

「レイカシネ! セイラ! ローマ字は、レイカシ
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