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Home / ファンタジー / ザ・ラストゲーム・オブ・ 辻女ヴァンパイアーズ / 24-1.ヒビキは最終納品に備える

24-1.ヒビキは最終納品に備える

2025-06-25 18:00:03

 9月30日22時。町長と千福オーナー倒してから2ヶ月か。

車のスマートキーだけ持って、セイラにラインしてっと。

[子ネコのママ友会 カリン(そろそろ出るよ)、セイラ(おk)]

「ヒビキ、行くのか?」

「はい、社長。納品日ですから」

「そうか」

「あの」

 本当にいいんですか?

「よろしく頼む」

 更生室に寄ってから行こう。これ終わったらなくなるし。

 最近は北村シニアマネが新事業立ち上げに奔走しててカイシャにいないから、変わって吉田クンが更生室を占拠してる。

役場倒壊事故の責任取らされてヤオマン建設代表取締役から経営戦略室付き平取締役に降格になってから、社長の水平リーベ棒。ぶーらぶーらは黄緑のバランスボール使用。

「お、ヒビキくん。よく来たね。こっちのに座りなさい」

 いえ、紫のは遠慮しときます。それは北村シニアマネ専用で。

「いよいよか。社長は何か言ってたかい?」

「よろしくとだけ」

「二人のことだから、僕も横から口は出せないが……」

 お、何か言うつもりか?

ぶーらぶーら、ぶーらぶーら、ぶーらぶーら、ぶーらぶーら。

いつまでやってるの?

「満太郎もビックリだ」

 はあ? あんた二人の同期だろ。

何かないのか?

二人のなれ初めとか、

愛情示すエピソードとか、

社長の気持ち代弁するとか。

そのためにここにいたんじゃねーの? ほれ。

「そろそろ終わったころだな。さて、仕事、仕事っと」

 出て行っちゃったよ。印刷室入っていった。

あーそうね。そういうことですね。

ただの印刷待ちじじーだったのね。

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