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Home / 青春 / (改訂版)夜勤族の妄想物語 / 3. 「異世界ほのぼの日記」100

3. 「異世界ほのぼの日記」100

Author: 佐行 院
2025-04-01 10:24:42

-100 番外編・林田の回想と夜勤明けの出会い-

 私は林田 希(はやしだ のぞむ)、ネフェテルサ王国警察で警部の職に就いている。私は元々この世界の者ではなく日本からの転生者だ。転生前も今と変わらずいち警察官としての職務に就いていたのだが、突如心臓麻痺で倒れてそのまま帰らぬ人となってしまった・・・、と思っていたら知らぬ間にこの世界にいて今に至る。

 この世界に来た初日は不安でいっぱいだった、1番の要因はやはり言葉だ。何処からどう見ても西洋の雰囲気を漂わせるこの世界の言葉や文化など分かる訳がない。何も分からず辺りを見回していたら鍬を持った男性に声を掛けられた。

男性「・・・・・・・、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?(異世界語)」

林田「えっ・・・、えっと・・・。」

 その瞬間奇跡が起こった、神というものが本当に存在するというのか。

男性「大丈夫ですか、私の声が聞こえますか?言っている事が分かりますか?」

 何故か先程は全くだったこの世界の言葉が急に日本語に聞こえるようになった。

林田「えっ・・・、は・・・、はい・・・。」

男性「良かった、気が付きましたか。酒にでも酔ってこんな所でずっと寝てたんですか?」

林田「いや、私は今の今まで仕事を・・・。」

男性「因みに何のお仕事を?」

林田「恥ずかしながら、こういう者です。」

 私が胸元の警察手帳を見せると、男性はこの国の警察署らしき建物に連れてきてくれた。確か受付の女性が今の警察署長に魔法みたいな物で話を付けてくれたんだっけな、今思えばあれは何だったんだろう。

女性「副警察署長がお待ちです、こちらにどうぞ。」

 長い廊下を暫く歩き、面談室に通された。そこで警察手帳を見せて事情を話すとこの国の警察の職務に就き、我々に協力して欲しいと言われたっけ。

 とにかく、あの2人には感謝だ。勿論、今の署長にもだよ。

 さてと・・・、こんな俺も今ではこの国の警察署の警部だ。日本の方々も含め警察の皆がそうなのかは知らないが、職業上勤務時間が不規則な事が多い。今日だってそうだ、本当は昨日の夜10時には家へ帰れる予定だったんだが事件事故が相次いで発生したので今やっと仕事が終わった。

林田「朝8時か・・・、結局夜勤みたいになっちゃったな。疲れた。よし、あれやるか!!」

 実は私は月に一度夜勤に就く事がある。私の様に警部職に就く者
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