-75 ネクロマンサーの捜査-
ゲオルは念話でパルライに連絡を取り、分身でも良いのでネフェテルサ王国警察に来て捜査に協力出来ないかと聞くとパルライは快諾しすぐに分身で『瞬間移動』した。
林田「何と、バルファイ国王様ではありませんか。突然どうされたのです?」
パルライ「たった今師匠に呼ばれまして、捜査に協力する様にとの事だったので。」
ゲオル「こいつは私の弟子でして、ただ国王という事は最近知ったのですがね。」
林田から資料を受け取るとパルライは食いつく様に見た、そこに「クァーデン家」の文字があったからだ。以前からあの悪名高い貴族を見逃してしまい、その末路として外部に解き放ってしまった自分が許せなかったのだそうだ。3国間における『魔獣愛護協定』があるのにも関わらず奴隷として巨獣人族を捕縛していた噂を耳にしていたのでダンラルタにいる今も目を付けていたのだが王国兵からの「動きがあった」との言葉で一層自分が許せなくなったらしい。
林田「国王様、恐れ入りますがこちらの映像をご覧頂けますか?」
パルライ「すみません、私もダンラルタ国王と同じで堅苦しいのが苦手ですのでパルライとお呼びして頂けませんか?」
林田「わ、分かりました。ではパルライさん、こちらをご覧ください。」
クァーデン家にある地下牢の監視カメラの映像だ、3人の贈収賄のシーン。
パルライ「クァーデンのやりそうな事です、許すべきではない。」
林田「この贈収賄事件により首席での入学を取り消された方がいまして。」
パルライ「許せませんね、元々クァーデン家はバルファイ王国領にいたので尚更です。」
デカルト「おいパルライ、さっきから俺に気付いてなかったのか?」
パルライ「すみません、いつもとお姿が違いましたので。」
デカルト「まぁ、良いか。一緒に捜査の手伝いを頼む。」
パルライ「分かりました、取り敢えずバルファイ魔学校に行きましょう。証拠を多く掴まねば。」
デカルト「そうだな・・・、じゃあ一緒に来てくれ。」
デカルトはパルライを背に乗せ魔学校へと向かい飛び立った、現場には調査を続ける羽田達の姿があった。羽田は手袋をして壊れたカメラを持っており、結愛からの「2国の国王が来る」との伝言で緊張している様子だった。
羽田「ご、ご、ご足労おかけしても、も、も、申し訳ありません。わた、わた、私は貝・・・、塚財閥の・・・、羽ちゃと申し