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Home / 青春 / (改訂版)夜勤族の妄想物語 / 3. 「異世界ほのぼの日記」㊴

3. 「異世界ほのぼの日記」㊴

Author: 佐行 院
2025-02-11 11:36:18

-㊴1つの鍋を囲む-

 林田警部と会ってから数日、光はパン屋の仕事を昼過ぎまでこなし休憩時間に入る頃にネスタが店にやって来た。孤児院の子供達の事を聞いて自分にも何かできないかと相談を持ち掛けてきた、この事には林田警部も賛成していて本人も協力したいとの事だ。

ネスタ「さっき街に来る途中でとても大きな鍋を見かけたんだよ、あれで料理をして皆で楽しく食べれないかと思ってね。何か良いアイデアでも無いかい?」

光「やはり大人も子供も共通して食べたくなるものが良いですよね、それに各々の好きな具材を持ち寄って出来る・・・、カレーとかどうですか?」

ネスタ「いいかもね、皆の好きな具材が入った大きいお鍋でカレーなんて美味しくて豪華になりそうね。」

 光の仕事が終わり、ネスタとメイス、そしてゲオルとカフェテラスで会い具体的に話を詰めていく事にした。

 ネスタは先程の鍋を自ら調達し、一旦家で保管してるという。最低限必要なカレールーはゲオルが自らの自腹でお店から寄付すると持ち掛けた。

 米は子供達の農業体験で田畑を提供したガイがたんまりと用意すると意気込んでいるとの光に連絡があったそうだ、子供達が育てた米を沢山の人たちに食べて欲しいとの事だ。

 とりあえずじゃが芋、人参、玉ねぎの3種類の根菜は用意して後の具材は皆が好きな物を持ち寄って入れようという話になった、様々な家庭のオリジナリティが集結した豪華なカレーを作ることになった。

 数日後、稲を刈り取り乾燥したガイの田んぼに大量の薪で焚火を起こし、火を通すのに時間がかかる根菜類から入れていく事にした。

 最初に話していた3種類に加え、ルーを提供したゲオルが持って来た蓮根を入れる。しっかりとした歯ごたえと甘みでルーの辛味に深みが増すとの事だ。

 後から話を聞いた焼き肉屋の板長とヤンチが普段の調理で余り、普段賄いなどに使用する牛肉や豚肉の切れ端を提供してくれた。本人たちや他の従業員達も今日は店を休みにして全員が駆けつけてくれている、肉は切れ端と言えど普段店で出てくる物と変わらず旨味の溢れる物だった。

 ネスタと光の話をこっそり聞いていたラリー達も普段コーンパンに入れているトウモロコシを提供して来てくれた。

 ネスタは林田家で評判の良い鶏肉を2種類を沢山用意し焼き肉屋の肉と一緒に炒めてから鍋へ。

 警察署内で林田からカレーの話を聞いたノーム刑事こと
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