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Home / 青春 / (改訂版)夜勤族の妄想物語 / 3. 「異世界ほのぼの日記」㊶

3. 「異世界ほのぼの日記」㊶

Author: 佐行 院
2025-02-16 08:31:09

-㊶ギルドにて-

 3国間で結ばれた『魔獣愛護協定』の影響で冒険者ギルドでは他の冒険者に混じり王国軍の将軍達が毎日警戒をしている、警察も協力してこの協定を全ての冒険者が大切なルールとして守ってくれるようにセキュリティを万全としている。その対策の1つとしてギルドマスターの認可のもと、刑事のドーラが看板娘兼受付嬢を務める様になった。ドーラが働く受付には「『魔獣愛護協定』により魔獣から剥ぎ取った素材や肉、魔獣の死体、そして各種罠で捕獲した魔獣自体の買取はお断りさせて頂いておりますのでご了承ください」と書かれた大きな看板を掲げてもいる。

 一応、出入口には「警察官巡回時立寄所」の立札を掲げていて、真実なのだが一部の冒険者が疑ってしまっている。ただ冒険者たちに警戒されないようにドーラや将軍達は粗悪な者たちがうろついていても平然を装う様にしていた。

冒険者「お姉ちゃん、嘘ついちゃいけないよ。今日1日いるけど警察官なんて1人も来ないじゃん。」

 ドーラは体を微細に震わせながらも笑顔で対応している

ドーラ「何を仰っているんですか、私だって警察署の方々がいついらっしゃるか分かりませんし毎日制服を着た方々が来られるとは限りませんから。まあまあ気にせずゆっくりと呑んで行って下さいよ、あなた方のパーティーには隣国のギルドマスターから賞賛のお手紙と特別報酬が出ているので今日は私に1杯奢らせて下さい。」

冒険者「嬉しいね、お言葉に甘えさせてもらうよ。」

 ドーラはほっと一息つくと通常業務に移った。農民や住民、他国から来ている行商人などから毎日多数の依頼が冒険者ギルドに寄せられているのでそれらを振り分けたり斡旋したりなど大忙しだ。それに光と同じで就職の為だという人が多数なのだがギルドへの登録希望者も後を絶たない、ただこれは平和だという証拠だ。

 そんな中、後ろに並んでいたどこからどう見ても『ヒャッハー!』なあの世界からやって来たように見える冒険者達が2人やって来た。どうやら兄貴分と弟分らしい。

冒険者兄「お姉ちゃん、ここ冒険者ギルドだよなあ。僕達お願いがあるんだぁ。」

ドーラ「何でしょうか、私で宜しければ承りますよ。」

 ドーラはあくまで冷静に対応している。冒険者達は各々のアイテムボックスから大量の荷物を取り出して言った。他国での依頼で討伐したのだろうか、全て魔獣の死体だ。そう、この国ではご法
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