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Home / 青春 / (改訂版)夜勤族の妄想物語 / 4. 「異世界ほのぼの日記2」㊷

4. 「異世界ほのぼの日記2」㊷

Author: 佐行 院
2025-06-07 11:12:25

-㊷ 夜の王宮-

 大きな扉を開けようとしたニコフは何かを思い出したらしく、即座に手を離した。

ニコフ「すみません、忘れてました。まだシフト表等をお見せしていませんでしたね。」

 テーブルへと好美を案内すると、近くに会った棚から用紙を数枚取り出した。最初はシフト表だ、見てみると好美は火曜日~木曜日の夜に出勤する様になっていて、これはニコフと同じらしい。

ニコフ「基本的には私も一緒にお仕事をさせて頂きますので何か分からない事があったら何でも聞いて下さいね、では次に行きましょう。」

 好美は安心しながら手元の用紙を捲った。

 次の用紙は王宮の地図になっていた。よく見ると王宮は中庭を囲んで正方形となっており、各部屋が1つの廊下で繋がっていた。

 地図上の各所には数値を書き込む箇所が用意されていた。

ニコフ「この用紙はこちらの棚にありますので見回りに行く時、この天板に挟んで持参して下さい。詳しくは後ほど説明しますので今は置いといても大丈夫です。」

 ニコフに促されるがままに好美は次の用紙を見た、そこには23時から6時までの時間帯が表示されている。どうやら見回りのチェック表らしいのだが何故か0時、2時、そして4時の所が蛍光ペンの様な物で塗られているので尋ねてみると。

ニコフ「その時間に外せない仕事があります、これも詳しくは後ほどその時に。では、この用紙を普段置いてある場所に戻して・・・。さてと、そろそろ参りましょうか。」

 23時になったので3人はニコフの案内で夜の王宮内部へと入った、ほぼ月明りと2人の魔力灯火、そして好美の懐中電灯のみで照らされた暗い廊下を左回りに歩く。

 歩きながら将軍長は小声で2人に忠告した。

ニコフ「くれぐれも王族の方々を起こさない様にお願いしますね・・・。」

 ニコフがそう言うと出来るだけ足音を刺せない様に歩を進めていった、すると廊下のある箇所からぼんやりと青白い光が見えて来たので3人はその光の下へと近づいてそこにある小さな扉を開いた。中にはデジタルで表示されたメーターが数機。

ニコフ「このメーターは上から気温、湿度、魔力電圧、水力電圧、風力電圧、電力を表示しています。この数値を先程のこの用紙に記入して下さい。」

 天板に挟んである用紙の各所に記入していく、メーターは王宮の四隅にあるらしく各々の場所で記入するそうだ。

 各所での記入を終え、控室へと
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