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Romans de Jaja

異世界に転生したので裏社会から支配する

異世界に転生したので裏社会から支配する

 スラムの路地で、ひもじい思いをしていた一人の少年。  「あれぇ? 俺、転生してるじゃん」  殴られた衝撃で前世の記憶を思い出した少年。  異世界転生だと浮かれていたが、現在の状況は良くなかった。  「王道に従って冒険者からの立身出世を目指すか…。それとも…」  そして何を思ったか、少年は裏社会から異世界でのし上がって行く事を決意する。  「マフィアとかギャングのボスってカッコいいよね!」  これは異世界に転生した少年が唯一無二の能力を授かり、仲間と共に裏社会から異世界を支配していくお話。  ※この作品はカクヨム様、アルファポリス様にも投稿しています。
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Chapter: 閑話 エルフ捜索
 ☆★☆★☆★  「旦那様。冒険者が失敗したようです」 「ちっ。下民が。人一人攫う事も出来んのか」 街で一番大きな建物。 領主の屋敷にて、執事からの報告に苛立ちを隠せない20代後半の青年、領主のベルリン・ペテス辺境伯がいた。 「食堂で戦闘があったようで、エルフは逃走。目撃証言からスラム街に逃げ込んだものと思われます」 「面倒な所に」 スラム街と聞いて思わず顔を顰めるベルリン。 自領ながらもスラム街は扱いの面倒な場所だった。いくつもの闇組織や暗殺組織が幅を利かせており、領主の命令も平気で無視をする。 領主を父から受け継いだ後、一度鎮圧に動いた事があるが両者共にかなりの死傷者を出した。 一時的に組織の動きは静かになったものの、いつの間にか後釜が躍進してきて、以前より勢力が増してるくらいだ。 今では、放っておけばスラム内で縄張り争いをしている為、静観して一種の治外法権地域になっている。 「追っ手を放ちますか?」 「スラム街で事を起こすなら、それなりの組織に話を通さねばならない。くそっ。下民の分際で領主に逆らいおって!」 ベルリンは生粋の貴族至上主義。平民と貴族では種族すら違うと考えている。 平民は貴族の為に税を運んでくる虫のように考えて、普段からもしっかり差別している。 だからこそ、平民のせいで自分の思い通りにいかない現状に苛立ちが募っていた。 「いっその事闇組織に依頼を出しますか? 調べたところ様々な組織はありますが、お金さえ払えばなんでもする組織もあります」 「冒険者に頼んだ事ですら屈辱だというのに、つぎは闇組織だと!?」 「では、エルフは諦めるという事でよろしいですか?」 「くっ…!」 執事の言葉に苦悶の表情を浮かべるベルリン。 ベルリンは、貴族至上主義で平民を差別しているというのに、視察で商会に出向いていた帰りに見かけたエルフの冒険者に心を奪われてしまったのだ。 平民を差別してるくせに平民に懸想する。 話を聞いた先代から仕えている執事はほとほと呆れていた。 (全く。旦那様は言ってる事が滅茶苦茶すぎる。先代様がご存命の頃は大人しかったというのに。領主を継いだ途端傲慢になってしまって。普段から平民を差別しているのだから、諦めて放っておけばいいものを) 「くそっ! 爺! お前の言っていた組織に依頼を出せ! 金は出す
Dernière mise à jour: 2025-12-09
Chapter: 第9話 確保
「ラノベかよ」 「? らのべ?」 カタリーナにあそこで倒れてた訳を聞いたんだけど、その内容はラノベでよくある展開そっくりだった。まぁ、想像してた厄介事よりはマシな雰囲気で良かったな。 「そいつらは今どうしてるの?」 「分かりません。こちらも必死だったので、もしかしたら勢いあまって殺してしまった可能性もあります」 カタリーナはエルフの国を追放されてからとにかく遠くへ行こうと、約一年かけてスパンダ帝国にやってきたらしい。 因みにここはスパンダ帝国のペテス辺境伯領らしい。初めて知りましたね、はい。辺境伯って結構上の爵位じゃなかったっけ? しみったれた街だと思ってたけど、もしかして結構広いのかね? で、この辺境伯領は魔物が多いという事で、皇帝から辺境伯に防衛を任されてる街らしく、魔物が豊富に存在して、冒険者の仕事が多いらしい。 その割には全然見かけないなと思ったけど、俺はほとんどスラムから出てませんでしたね。 「って、あの時夜に外に出なくて良かったな。死ぬ所だったかもしれん」 「外に出ようとされてたんですか? 出なくて正解ですよ。ましてや夜なんて。ここは魔力溜まりが多いので魔物の質は高く、量も多いみたいです」 ふぇー。門が閉まってて助かったー。なんならここ最近は少し遠回りして外壁に穴がないか探してたからね。スライムとネズミばかりの生活に飽きてきてたからさ。空いてなくて良かったぜ。 カタリーナはこの辺境伯領にやって来てから、すぐに冒険者になってソロで活動してたらしい。 エルフで美人という事で一悶着あったそうだけど、この領には他にも少数だけどエルフがいる。 わざわざ国を出る変わり者エルフは、カタリーナに興味を向けるでもなく、挨拶程度の関わりしかない模様。追放されたとか言わなきゃ分からんだろうしね。 しかし、思った以上に魔物が強くてソロでの活動に限界を感じていた頃に、一組のパーティーからお誘いを受ける。 カタリーナは丁度良かったので、このパーティーに臨時加入。昨日が初日だったらしい。 「で、冒険から帰ってきた夕食の席でクスリを盛られてあわや奴隷行きの危機だったと」 「危ないところでした」 カタリーナは強力な睡眠薬を、自分の足に短剣を刺す事で対抗して、食堂で戦闘になったらしい。修羅かよ。 意識が朦朧とし
Dernière mise à jour: 2025-12-07
Chapter: 第8話 精霊
  「おはようございます」 「うっ」 二度目の睡眠から目が覚めてもやっぱり、例のエルフは存在した。 夢であってくれなかったらしい。 「ご安心を。命の恩人に手を出す事はしません」 「そ、そうですか。……ん?」 なんかおかしいな。うん。おかしいよ。 まず、なんでここにいるのか。そして、なんで俺が助けた事がバレてるのか。 「では、最初からご説明させて頂きます」 エルフの人、カタリーナさんは俺が戸惑ってるのが見て取れたんだろう。ぼろ家の地べたに座ってたけど、居住いをすっと正して丁寧な言葉で説明してくれる。 今は亡きマザー?  エルフが傲慢で他種族を見下してるってのは、本当なのかい? こんなクソガキに滅茶苦茶下手に出てくるけど。 俺が命の恩人だからってのもあるんだろうか。 「まず自己紹介から。私の名前はカタリーナ。見ての通りエルフです。歳は101歳。100年経ってからエルフの国を追い出されました」 「追い出された?」 鑑定で見た通りだな。あ、いや、それよりも。 「あ、俺の名前はレイモンドです」 こっちも名前ぐらい言っとかないと。礼儀としてね。エルフがいつ癇癪起こすか分からんし。俺は未だに丁寧エルフを信用してませんよ。 まぁ、逃げ場はないし、逃げれるとも思わないけどさ。 「追い出された理由はまた後で。まずは、レイモンド様。助けて頂きありがとうございました。正直死ぬだろうなと思っていましたが、まさか生き延びれるとは思っていませんでしたよ」 「いや、光魔法使っただけだし」 その後は放置だからね。なんか微妙に居た堪れない気持ちになる。 「それで私が何故ここにいるか、何故レイモンド様の居場所が分かったかですが」 それね。気になってたよ。匂いとかだろうか?  一応地下水道から出たら毎回浄化はしてるんだけど。その前にカタリーナさんは気を失ってたはずだよね? 俺が分かるはずないと思うんだけどな。 「実は私は生まれた時から精霊が見えるんです。この世界の至る所に精霊はいますが、本当に見える人は今まで私以外には知りません」 む? それは言っていい秘密なのかね? なんか爆弾発言されてるような?  厄介事の気配をひしひしと感じるぞ? 「エルフ? って精霊が見えるのが当たり前なんじゃないの? イメージ的にだけど」 「精霊信仰しているのでそん
Dernière mise à jour: 2025-12-06
Chapter: 第7話 エルフ
  「俺の下水道マスターの称号も近いな」 今日も今日とて朝から下水道探索。 毎日通ってるから、構造も結構理解してきた。 一応、角に短剣で壁を削りA-1とか印はつけている。 「スライムとネズミじゃレベルが上がらんな。倒しても倒しても減らないのはありがたいけど」 能力値も相変わらず変化無し。 まっ、毎日おんなじ事をして成長するかって言われたらしないよね。いや、レベルはそのうち上がるだろうし、能力値も上がるんだろうけど。 もっとハードな経験も必要なんじゃなかろうかと最近思ってます。 ゲームじゃ、序盤にひたすら狩りをしてレベル上げして後半楽をするみたいなのがよくあるけど。 ここは現実ですし。お寿司。 「あ、寿司食いてぇ。今のままじゃ夢のまた夢だろうけど」 米があるのか酢があるのか。それすらも知らないし。てか、まず文字が読めん。 言葉はレイモンド君の記憶のお陰で、なんとかなってるっぽいけど。 文字は少ししか分からない。誰か教えてくれる人を探さないと。 「ビーム」 指先から光魔法で光線みたいなのを出す。 最近はこれにハマっている。なんたって、魔法スピードが速い。ネズミを確実に仕留められる。魔力量は規模に比べたらそれなりだけど、ネズミ相手にはこれが一番だ。 スライムには極小のダークボールで仕留めてるけど。魔力節約。大事だと思います。 「ん? 血?」 最近ようやく慣れたネズミの解体をしていると、少し離れた所に血痕があった。 薄暗くて見にくいけど、どうやら這って動いたように痕が続いている。 「長い事地下水道探索してるけど、こんな事は初めてだな」 ネズミとかじゃなくて、明らかに人っぽい痕跡。 ここは匂いが酷すぎるのか、スラムの奴らですら近寄らない。って事はですよ。 「厄介事ですかねぇ」 こういうのは関わらないが正解。現に、今でも子供達には関わらないようにしてるんだ。 大人には偶に会うけど。お互い不干渉。こっちも今は関わりたくないから助かっている。 でも俺は何故か自然に足を動かしていた。 後から思えばこの選択は大正解だと思うが、現状は悪手でしかない。 「好奇心か? やめろよな。そんなの今は求めてないんだってのに」 ヒソヒソと独り言を呟きながらも歩みは止めない。そして終着点で待っていたのは、横たわっていて今にも死にそうな大人の
Dernière mise à jour: 2025-12-05
Chapter: 第6話 しばらくして
  「やべぇ。スラムの匂いが心地良く感じる」  スラムも結構きつい匂いしてるんだけどな。 とりあえず、地下水道から脱出して、すぐに光魔法で浄化を使った。使えるか不安だったけど、問題なく俺の思った効果通りに使えた。 魔力はこれでほとんど空になったけどね。 「とりあえず隠れ家に戻ろうか。ポケットがジャラジャラだ」 俺が着てる服は貫頭衣みたいだけど、下半身にはポケットが二つついている。 そういえば、この世界の季節はどうなってんだろうな。今は過ごしやすい感じだけど、もし寒くなるなら冬支度とかも考えないといけない。 「ふむう。昼を少し回ったところかね」 時計なんて上等な物があるわけもなく、太陽の位置を見て判断。 さて、これからどうするか。 「これからの一日のルーティンとしては、朝に地下水道でレベル上げ。午後は魔法の練習やら職業の確認。後は情報収集って感じかな」 とりあえず食料は一日一食で耐えれば、1週間は持つと思う。携帯食料が腐らなければだけど。 その後はどうしようか。コソコソ盗むか、また誰かを殺さないといけないのか。 出来れば殺すのは最終手段にしたいところ。スラムでは人の生き死にが珍しくないから、そこらに死体が転がったりしてても、不思議には思われないけどさ。大人が何人も殺されていれば、流石に警戒もされるかもしれない。 まあ、それは盗みをしても一緒だけどさ。 俺の心情的にも、まだ盗む方が罪悪感は少ない。まぁ、自己満足ってやつだね。死にそうならなりふり構ってられないけど。 もしかしたら、いつかネズミを食う事になるかもな。 「いよし! やっとレベルが上がったぞ!」 初の魔物狩りから三ヶ月が経過した。狩りもスムーズに行えるようになり、今では隠れ家に魔石が溢れ返っている。まぁ、小さな石ころが散らばってる感じだけど。 ☆★☆★☆★ 『名 前』 レイモンド 『年 齢』 12 『種 族』 ヒューマン 『レベル』 5  『体 力』 F/S 『魔 力』 E/S 『攻撃力』 G/A 『防御力』 F/A 『素早さ』 E/S 『知 力』 F/S 『器 用』 F/A 『恩 恵』 鑑定 複職 『職 業』 盗人 『属 性』 無 光 闇 ☆★☆★☆★ やばくない? 三ヶ月毎日午前中に休む事無く戦ってやっとレベル5なんだぜ。弱すぎて全
Dernière mise à jour: 2025-12-04
Chapter: 第5話 魔物との戦い
  「そりゃそうだよな」 夜になって外に出る為に、闇を纏う練習をしたり過ごしてるとあっという間に日が暮れた。 人通りも少なくなってきて、そろそろ行くかと門へ歩いて到着すると門は閉まっていた。 「うんうん。閉めるよね。何の為の門だよってなるし」 マジでどうすっか。 ……とりあえず隠れ家に戻ろう。 なんか夜になると危ない雰囲気の人が増えてきた気がするし、レイモンド君の記憶でも夜はほとんど出歩かないようにしてた。きっと危険って事なんだろう。 「よし。帰って今日は隠れ家で記憶を整理しながら寝よう」 思えば、今日は中々に波瀾万丈に過ごした。体は子供なんだし、休める時にしっかり休まないと肝心な時に動けない。 おお。なんかそう思うと一気に体が重くなってきたな。 俺は急いでスラムの隠れ家に向かい、すぐに睡眠を取るのであった。 「地下水道か」 翌日。俺は空腹で目が覚めた。 因みに俺の寝床は隠れ家なんて言ってるけど、実際は誰も使っていない空き家を勝手にそう呼んでるだけだ。少し表通りと近い故にスラムの人間が寄り付きにくく、表の人間も近付かない。 そんな所を、俺がありがたく拝借してる場所になる。 で、昨日寝る前に軽く記憶整理をしていると、この街には地下水道がある事がわかった。まぁ、少年の記憶は少な過ぎるし、限定的すぎるしで、整理するまでも無かったんだけど。街規模なら地下水道ぐらいあるわな。 それで、どうやら地下水道には、ネズミ型の魔物やらスライムが居るみたいなんだよね。 俺は干し肉に齧り付きながら考える。 地下水道はスラムからでも入れるし、ネズミやスライムが強いとも思えない。これは魔物戦をするには持ってこいじゃなかろうか。 「そうと決まれば早速行こう。その後どうするかは強くなってから考えます」 この街の人の能力値やレベルを見た感じ、そんなに強くなさそうなんだよね。少し魔物を倒して、レベルと能力値を上げる事が出来れば、裏の世界ぐらいすぐに牛耳れるのではと思ってる。 俺はそんな楽観的思考になりながらも、ルンルンで地下水道に向かった。 「くっさ! えっぐ!」 舐めてた。匂いが半端ない。既に引き返したい気分だ。薄暗くて視界も悪いしさ。 「光魔法で浄化とか使うべき? いやいや、ただでさえ少ない魔力量なんだ。ここは我慢。ここから出る時に使おう」 ま
Dernière mise à jour: 2025-12-03
俗物夫婦回帰転生

俗物夫婦回帰転生

 幼稚園の頃から幼馴染でそのまま大学卒業後に結婚。  夫は働きたくないので、たまたま競馬で当たった金を使って投資家兼ギャンブル配信者へ。  妻はその活動を手助けしていた。  しかし気付けば二人もまもなく四十代。  若い頃はチヤホヤされていても、この歳になると中々きつい。  貯金はあるので生活は出来るが、二人は何処かやるせなさを感じていた。  そんなある日、夫婦で買い物の為に車で移動してると対向車が突っ込んで来た。  二人はあっさりその命を散らす事になったのだが…。  これは高校入試前に回帰転生した夫婦が、やっぱり働きたくないので、未来の知識を使ってチヤホヤされる為に奮闘する物語。
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Chapter: 第10話 学歴マウント
  《基本情報》 名前 谷圭太 年齢 14 身長 172cm 学力 50/100 運動能力 40/100 容姿 52/100 運 20/100 【歌Lv2】 【競馬Lv5】 【スロットLv2】 【パチンコLv2】 【麻雀Lv3】 【性技Lv5】 残金 9,500,000円 《基本情報》 名前 中村梓 年齢 14 身長 159cm 学力 50/100 運動能力 40/100 容姿 52/100 運 20/100 【歌Lv2】 【編集Lv4】 【料理Lv5】 【麻雀Lv1】 【性技Lv5】 残金 9,500,000円 梓とこれからの事について話し合った翌日。 学生らしくしっかり登校する。 途中で梓と合流し、お互いに写真を撮り合う。 「容姿上げたよな?」 「朝起きてからすぐに。何か変わったかしら?」 うーん? 分からん。相変わらず可愛いです。 「劇的に変わられても困るしな」 「そうね。暫くは1ずつ上げて様子見しましょう」 容姿は既にお互い満足してるってのもあるしな。 これ以上美男美女になれるなら儲け物という事で。 「ういー。おはよー」 「おはー」 中学生活は既に慣れたもの。 今ではクラスメイトの顔と名前は大体一致するよになった。 「金曜日のMス○みた?」 「みたみたー。EXIL○出てたなー」 会話もお手のものよ。 要点を押さえてれば適当に相槌を打つだけで、会話に混ざれる。まだ知識不足だけど、これも時間が解決してくれるだろう。 そんな中学生活を楽しんでると担任がやってきてHR。テスト一週間前を通告された。 回帰してからの初のテスト。気合い入れなければ。 「ねぇ。圭太。残りのお金はやっぱり学力に投資するべきよ」 「なんで? 50で充分じゃない? 今でもついていけてるぞ?」 放課後。俺の家で二人して勉強中。 昨日、学力を上げてから、とりあえず中一中二の教科書を帰宅してから全部読んだ。 理解力や応用力と共に記憶力も上がってるのか、暗記問題も楽勝である。教科書を読むのが楽しくて仕方なかった。 ニヤニヤと笑いながら教科書を読んでる俺を見て、母さんには怪訝そうに見られたけど。 今回のテストは全科目80点以上が狙えるんじゃないかとワクワクしているのだ。 「私達は配信者になろうとしてる訳じ
Dernière mise à jour: 2025-12-09
Chapter: 第9話 これから
  「後は気になるのは容姿よね」 「それは俺も思ってた」 これ、どうなるんだ? 丸っ切り外見が変わると流石に困る。 困るってか怪しまれる。急に顔が変わるんだもん。当たり前だよね。 「これは慎重に進めるわよ。一日に一ずつ上げていくわよ。お互い注意して確認しましょう? やばいと思ったらすぐに止められるように」 「当面はそうするしかないよな」 じゃあとりあえず次の競馬でまたお金が増える事は考えて一週間分の350万は残しておいて…。 「残りは750万か。学力に更に10突っ込むか?」 「それもありね。でもスキルの確認もしておきたくないかしら? その為にカラオケに来たんだけど?」 なるほど。確かに俺達の歌のスキルレベルは2。 競馬や料理でその恩恵は充分理解してるけど、歌はもっと分かりやすいもんな。 「じゃあとりあえず何か歌うか」 タッチパネルをぺこぺこと操作して歌を決める。 「古いわね」 「古いな」 そういえば過去に戻ってきてたんだった。 そりゃ、未来の歌手を検索しても出てくる訳ないわな。 って事で人気曲から歌えそうな曲を選曲。 「懐かしい曲ばっかりで目移りする」 「GReeee○とかEXIL○の全盛期よね」 ではでは失礼して。 採点機能もオンにしてと。 「〜〜〜♪ 〜〜〜〜♪ 〜〜〜♪」 おいおい。俺ってこんな声だったか? いや、普段の声からめっちゃ変わってるって訳じゃないけど、声の抜け方がすげぇ。 自分が歌手になったと勘違いしてしまいそうになる。 「やばくね?」 「やばいわ」 レベル2でこれか。このままでも歌手になれそうなんだが? 昔から素人にしては歌は上手かったけど、流石にここまでじゃない。 高音も苦もなく出せるし、ビブラートなんかもバッチリだ。 「私も歌ってみるわね」 そしてそれは梓も同様。 滅茶苦茶綺麗な声だ。普通に感動する。 歌ってるのは西野カ○。俺達世代のど真ん中。 本家並みに上手いんじゃなかろうか。 流石にそれは本家に失礼かな。 その後も二人でデュエットしたりして、普通にカラオケを楽しんだ。そしてレベルを上げるかは保留。趣味程度なら現状で充分だしね。 時刻は既に18時半。 遅くなる連絡もしてないし、そろそろ帰らないと母さんが心配するだろう。 って事でカラオケを出て二人で自転車を押
Dernière mise à jour: 2025-12-07
Chapter: 第8話 投資
  「お釣りはいいです」 タクシーの運転手に諭吉二名を渡してかっこつける。一回やってみたかったんだこれ。 運転手の人が笑顔でぺこぺことお礼してくるのを見送り良い気持ちになる。 「さてさて梓は?」 周りをキョロキョロ見回してみるけど、梓の姿が見えない。 すぐに行くって言ってたし、多分梓の方が到着は早いと思ったんだけど…。 およ? メールが来てたや。 ふむふむ? 高校の時によく行っていた今にも潰れそうなカラオケにいるとな? 「あそこか」 機器とかは最新の物を取り揃えてるのに外観がボロくて客入りが悪いカラオケ店。 俺と梓は穴場とばかりに高校の頃はよく通っていた。多分監視カメラとかも置いてないし、個室でお金を広げてゆっくり話せるだろう。 因みに俺達が住んでるのはほぼ東京と言ってもいい千葉県だ。 ここらへんに住んでる人間は自分の事を都会民と言い張る。千葉も悪い所じゃないのにね。 あ、俺も都会民って言い張ってます。 3kg以上もある鞄を持ってカラオケ店に急ぐ。 運動能力が40もあるお陰か、それほど苦に感じない。これ100になったらオリンピック選手とかにも余裕でなれそう。 「すみません。連れが先に来てると思うんですが…」 「十二号室だよ」 カラオケ店に入り、受け付けで新聞を読んでたおっちゃんに連れが先に入ってる事を伝えると、すぐに部屋番を教えてくれた。 「お待たせ」 「儲けたみたいね?」 「それはもう」 部屋に設置されている机の上にドンと鞄を置く。 そしてチャックを開けるとそこには雑に詰め込まれたお札。 「どうよ」 「まぁ! まぁまぁ!」 瞬時に目が$マークになる梓。 分かるぞその気持ち。俺もぐへぐへ言ってたしな。 「大体3600万だな。二人で分けても1800万だ」 「きゃー! 素敵!」 せやろせやろ。わて、頑張りましてん。 バレるかヒヤヒヤしながらも頑張りましてん。 褒めてくれてもええんやで? ドヤ顔をしてふんぞり返っていたら、梓が頬にキスをしてくれた。 おお。なんか新鮮。若い体だからか? 死ぬ前も普通にやってた事なのに。嬉しいです。 「とりあえずさっさとステータスボードに突っ込もうぜ。こんな大金持ってるのはマジで怖いんだ」 「そうね。時間はかかるけど分けましょうか」 それから30分程かけてお金を均等
Dernière mise à jour: 2025-12-06
Chapter: 第7話 ウハウハ
  第5Rは無念の見送り。 反応がなけりゃ仕方ない。 自分の予想で買ってみてもいいけどそれはまた今度だ。軍資金が豊富の時にやりましょう。 「良く考えたら俺って40になるぐらいまでG1レース楽しめないよな」 だって大体勝つ馬を知ってるんだもん。 人気馬が出た重賞レースも楽しめない可能性がある。名前見たらこの馬が勝ったなって分かるし。 「お金が増えるから良いけど。趣味が一つ減ったよね」 何か新しいギャンブルを開拓せねば。 ギャンブル中毒のヤニカスって救いようがないな。結婚してくれた梓には感謝だぜ。 いや、中毒ではないけども。手を付けたらいけないお金には手を出した事ないし。 「いや、今回は彼女の小遣いも持ってきてるのか。向こうから渡してきたとはいえ、まぁまぁクズの所業」 喫煙所でブツブツと独り言を呟きながら溜め息を吐く。周りのおっさん達も似た様なもんだし、気にする人はいないけど。 気を取り直して第6R。 ビビッと反応はあるかどうか。 ちなみに第5Rは自分なりに予想して外してた。センスねぇわ。賭けなくて良かった。 「きたっ! えーっとこいつは…二番人気か!」 パドックを食い入るように見つめていると、二番人気に強い反応が。今回は賭けるぜ!! その後も見ていたけど他に反応はなく。 という事で、マークシートにいそいそと記入していく。 「記入ミス無し。万が一外したら嫌だから2000円単勝にぶち込もう」 何度も言うがメインレースは勝てるんだ。 しかも三連単で。間違いなく万馬券になるからそこに注ぎ込みたい。 今は注ぎ込む金額を増やす為に頑張ってる訳だな。 「頼むぞ頼むぞー」 祈るように競馬を見守る。 単勝で4倍ちょっとあったから、勝てばほぼ軍資金が初期の手持ちの倍になる。 手に力も入るってもんよ。 「よし! よし! そのまま! いけ! 頑張れ川○!」 第6Rはビビッと反応通り二番人気が一着へ。 単勝4.6倍だったので9200円を獲得。 「やっぱりこのスキルは本物だ。メインレースまでこの調子で増やしていこう」 それからは怒涛の快進撃だ。 一回だけ反応がなくて見送ったレースはあったものの、勝った金額のお札だけをそのまま次のレースに注ぎ込み、メインレースを迎える前に軍資金は45万円になっていた。 「うひゃひゃひゃ! ボロ儲
Dernière mise à jour: 2025-12-05
Chapter: 第6話 東京競馬場
緊張しながら学校に通う。 そして放課後はどちらかの家で猛勉強。 で、家に帰ってきたら競馬の本を読む。 「圭太。これ持って行って。多い方が良いでしょ?」 「助かる。交通費もあるからそんなに勝負出来ないと思ってたんだ」 「その代わりしっかり稼いでくるのよ?」 「負けはないから大丈夫」 そんな日々を過ごしているとあっさり週末。 競馬へ行く前日の土曜日も俺の家で勉強してたんだけど、梓がなけなしのお小遣いを俺に持たせてくれた。これで交通費を除いても諭吉一人分はある。 しっかり稼いできますぜ。 「行ってきまーす」 静かに挨拶をしてから家を出る。 母さんは日曜日しか仕事の休みがなく、まだ寝ているのだ。1Rのパドックから見たいから俺が出る時間が早いのもあるけど。 自転車に乗って最寄駅へ。 電車で1時間もしないうちに東京競馬場だ。 「バレませんように。バレませんように」 一応持ってる服で大人っぽいのを選んだつもりだ。それでも少し芋っぽさは抜けない。 今日勝ったらそれなりの服を買うべきだな。どこに保管しておくか迷うけど。 いきなり高い服を買ってきたら母さんに疑われるし。 「第一関門突破だぜ」 東京競馬場の最寄り駅に着くとまず向かったのはコンビニ。 そこで念願の煙草を買う事に成功した。 これまでも母さんが寝静まってから何本かパクっていたのだが、銘柄が違う事もあって爽快感は得られなかった。 俺氏。立派なヤニカスである。 「でも俺が未来で吸ってた銘柄はまだ発売されてないんだよなぁ。これでも母さんのよりはマシなんだけど」 確か俺が高校一年の頃にマルボ○のアイスブラス○が発売された筈。 後一年はこのマル○ロメンソールで我慢しなければ。それよりも煙草の値段が安すぎて驚いた。この頃は300円台だったんだよなぁ。 未来ではまもなくお札が必要な値段になりそうだったのにさ。 俺はコンビニ前の喫煙所ですぱすぱと煙草を吸う。他にもおっさん連中が新聞を凄い目で睨みながらも御一緒に。 この人達も競馬場に行くんだろうなぁ。 因みに俺もしっかり新聞を購入済みである。 煙草で英気を養ってからいざ入場。 内心ドキドキしてるのを悟られないように堂々と歩く。幸い、俺の事を気にしてる人間なんておらず、
Dernière mise à jour: 2025-12-04
Chapter: 第5話 久々の投稿
なんとか金稼ぎについての目処が立った。 バレなきゃだけど。犯罪だし。 「き、緊張する」 翌朝である。母さんは既に仕事に行っている。 出る前に今日はしっかり行くように釘を刺されたのでおサボりは許されない。 しかしだ。40歳間近だった俺が、今更中学生に溶け込めるのだろうか。かなり不安である。 「だ、ダメだ。煙草吸いてぇ…」 未来では中々のベビースモーカーだった俺。 昨日はなんとか我慢してたが、そろそろ限界である。 大っぴらに吸う事も出来ない。なにせ中学生なので。 「うぅ。不便ばっかりだ…。母さんが寝てる間に何本かくすねておけば良かった…」 後でどうにか買う手段を考えよう。 幸い母さんも喫煙者なので匂いはなんとか誤魔化せるだろう。多分。きっと。めいびー。 「よし。行くぞ」 意を決して外へ出る。 なんだか制服がコスプレに見えてないか不安である。挙動不審になりながら歩いてるので不審者みたいに見えるかも。 「圭太!!」 「あ、梓!」 そこに救いの女神が。 途中から梓が合流してくれたお陰でかなり気が楽になった。 「制服って恥ずかしくない?」 「気にしすぎよ。堂々としてなさい」 梓さんはもう割り切ってる様子。 とてもじゃないけど、俺はその領域までいけないよ。 「おはよー!」 「おっはー!」 学校が近付くにつれて生徒が増えていく。 知り合いっぽい人達が挨拶してくるので、なんとか不自然にならないように返していく。 「やべぇな。マジで誰が誰だか分からん」 「そうね。困ったわ」 顔は分かる。あぁ。こんな奴居たなって思うんだけど、いかんせん名前が出てこない。 これは当分苦労しそうだ。 「俺って何組だったっけ?」 「私と一緒で三組よ」 靴箱の場所すら分からんってやばいよな。 名札が貼ってあったから良かったけど、無かったらここでもあたふたしていた筈だ。 「せ、席は?」 「覚えてる訳ないじゃない」 教室に入ってもまた苦難。 座席表とかないのかね。なんて回帰者に優しくない学校なんだ。 未来から過去に戻って来た人の事も考えてほしい。 「おーい、圭太! そんな所にぼーっと突っ立って何してんだ?」 「お、おう!」 えーっと。そうだ
Dernière mise à jour: 2025-12-03
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