転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。

転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。

last updateTerakhir Diperbarui : 2025-07-04
Oleh:  みみっくBaru saja diperbarui
Bahasa: Japanese
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異世界に転生したユウヤは、ひそかに穏やかなスローライフを夢見ていました。しかし、その思惑とは裏腹に、彼に与えられたのは規格外のチート能力の数々。予期せぬ困難も、その圧倒的な力で瞬く間に解決していきます。これは、最強の力を持ちながらも、愛する者たちとささやかな幸せを追い求める、ちょっぴり騒がしくも心温まるスローライフ物語です。

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Bab 1

1話 転生先はスローライフ希望の世界

 俺は、前世の記憶を持ったまま転生した。 前世――地球と呼ばれる世界で、20代になったばかりの頃、俺は会社で猛烈に働いていた。 深夜まで残業をこなし、誰よりも早く出社しては翌日の準備や、後輩への仕事の割り振りに頭を使う。 その努力が認められ、チームリーダーにも昇進し、仕事も面倒だった人間関係も順調だった――あの瞬間までは。

 一瞬の油断。交通事故に巻き込まれ、俺の命はあっけなく終わった。

 ……頑張って生きてきたご褒美だったのか、それとも、ただの巡り合わせか。 理由は分からないが――俺は、新たな世界へ転生を果たしていた。

 転生先は、魔法が存在し、魔物が闊歩する異世界。 しかも俺には、珍しいスキルが備わっているらしかった。

 前世であれほど必死に働きながらも、死は理不尽で突然だった。 だからこそ今度こそ、与えられたこの希少なスキルと魔法を思う存分活かして、 最初から“スローライフでのんびりと人生を過ごしたい!”と、強く願った。

 生まれた家は平民で、裕福ではないが貧しくもない、ごく普通の家庭だった。 自由に遊んでいても文句を言われることのない程度の暮らし――それが、正直ありがたかった。

 俺が望んでいるのは、豪勢な暮らしでも、莫大な富でもない。 少しだけ働いて、趣味の時間を多めに取り、それなりに不自由のない生活ができれば――それで充分だ。

♢幼馴染との日常

 月日は流れ、この世界にもすっかり慣れてすくすくと育った俺は、毎日幼馴染の友人と仲良く遊び歩いていた。

「ユウヤ、魔物の観察に行こうぜ〜!」

「襲われるから危ないって!」

「それは知ってるって! だからユウヤを誘ってるんだろー!」

 毎回、こうして強引に誘われるんだ。危ないって言っているのに、全く聞いてくれない。一体何が楽しいんだろう?

「毎回不思議に思ってたんだけど、なんで魔物とか魔獣の観察なんだ? 何が楽しいんだ?」

 シャルロットは小さく首を傾げて、驚いたような表情で俺の顔をじっと見つめてきた。 ……逆に、俺のほうがその反応に驚くんだけど。

 シャルのその顔――たぶん、自分が「面白い!」と思ったことは、俺も当然そう思ってるって前提でのリアクションなんだろうな。 無邪気というか、絶対的というか……こっちの戸惑いなんて、これっぽっちも想定してなさそうだ。

「面白いかぁ?」

「面白いの! 私、大きくなったら冒険者になるんだぁ〜! そのための準備かなぁ。ユウヤも一緒に冒険者になろうぜ! な? 頼むよ〜! ユウヤの転移が無かったら無理だしさぁ……なぁ〜?」

 仲の良い幼馴染、シャルロッテ。名前の印象とは全く違う、男っぽくて剣術が得意で運動神経抜群だ。だけど見た目は名前の印象通りで、金髪に青い目をしていて可愛い。俺は彼女のことが好きだけど、シャルが俺のことをどう思っているのかは知らない。毎日遊びに誘ってくれるのは、多分俺の転移スキルが目当てなだけかもしれないけど……。

「あ〜はいはい……。冒険者は大変じゃないのか? 魔物や魔獣と戦ったりするんだろ?」

 まあ……家業の農業をやるよりは冒険者の方が面白そうだし、シャルと一緒に行動できるなら良いのかもしれない。シャルを一人にしたら危ないだろうし。

「そのための勉強だよ! だって剣術は習ってるけど本物の武器とかないし、観察をするくらいしかできないしさぁ〜」

 剣術と言っても、シャルの元冒険者だった父親から、木の棒で剣術を教わっているだけだ。本物の剣はまだ早いと言われて触らせてももらっていない。そりゃ10歳の子供には持てないだろうし、持たせたら危ない。

 それに俺のスキルは、長距離の転移は厳しい。触れているか、近くにいる二人までが限界だ。だけど最近は、離れている物を近くに転移させることもできるようになってきたのは内緒だ。もっと上手にできるようになってから、シャルをびっくりさせたい。彼女の驚く顔が楽しみだ。

 近くの森へ入り、魔物と言っているけど、実は魔獣だ。見つけると後を追い、気づかれないように気配を消して観察し、見つかると転移で逃げるというのを繰り返していた。

「ねぇ〜。今の魔獣のやつがリーダーっぽかったよね?」

「そうだな……。体もデカかったし、強そうだった」

「私達で、倒せるようになるかなぁ〜?」

「今は、まだ無理でしょ」

 いやいや……明らかに牛ほどの大きさのオオカミの魔獣を倒せるわけないだろ! 俺達は素手だし……何よりも、あんな魔獣を倒してしまったら目立つし、大騒ぎになっちゃう。俺は目立ちたくないんだ!

「今じゃなくてさ〜。大人になったらだよ!」

「そりゃ……訓練をしてるし。そのうち倒せるようになるんじゃないか?」

「だよね? だよね〜! 私が前衛で〜ユウヤが後衛で魔法担当だからね! ちゃんと魔法を覚えてよーっ!」

 俺には、スキルの他にも魔力量が異常に多いらしく、魔法の覚えも早い。大抵は見ればすぐに覚えてしまう。というか、魔法のイメージで使えるようになるので、知らない魔法も前世の記憶で使えるのだが……前世の俺の記憶にある強力な魔法を使えば、騒ぎになって危険だと容易に想像できた。

 今でも前世での記憶が多少残っているので、自慢目的で高度な魔法を使い注目を集めればどうなるかも想像がついた。だから余計な事をせずに過ごしている。まだ年齢もレベルも低いので、低級の魔獣や魔物は倒せるくらいだと思う。目立たないようにしているので、周りに合わせてレベル上げもしていない。

「任せとけって! シャルよりは、魔法は得意だしなー」

「うっさいっ! 私は前衛だから良いの! 関係ないのーっ!」

 そう、シャルは剣術を覚えるのは得意だけど、魔法がとにかく苦手だ。 この世界では、魔法は詠唱を経て発動させるのが基本らしいのだが―― その“基本の詠唱”を覚えることからして、彼女にはかなりの壁になっている。

 見た目を除けば、性格も気性も考え方も、まさに典型的な前衛の剣士タイプといったところだ。

 ……とはいえ、剣士でも多少は魔法が使えたほうが、やっぱり便利なんだよなぁ。 そんなことを思いながら何気なくシャルを見ていると――

 視線に気づいた彼女が、気まずそうな、なんとも言えない顔をこちらに向けてきた。 “また見てたでしょ?”とでも言いたげな表情に、思わず俺は視線を逸らす。

「な、なによー!? 魔法の練習はしないからね!」とか「あんなの、覚えられるわけないじゃない! 私は剣士だし!」とシャルが言ってくる。

「……少しは覚えておいたほうが、自分のためにもなると思うけど?」

「はぁ? 魔法の練習する時間があるなら、剣術の訓練をした方がいいに決まってるでしょー! 元冒険者のパパが、そう言ってたもん!」

 多分……シャルのお父さんも、最初は魔法を教えようとしたんだろうな。 でも途中で気づいて、諦めたに違いない。 冒険者なら魔法の必要性はわかってるはずだ。 パーティから逸れたとき、剣術だけじゃ不便だし、何より危険なんだ。飲み水や調理するにも火が必要だし。

「……そうなんだ」

「そうなのっ!」

 俺に言い返せて、シャルはどこか得意げで、満足そうな表情を浮かべていた。 俺はというと……説得できる自信も、教えられる自信もないから、黙ってうなずくしかなかった。 きっと今の俺は――かつてのシャルのお父さんと、同じ心境なんだろうな。

 ……それに、最近はこうも思う。 シャルには無理に魔法を教えるより、本人がやる気を見せている剣術の訓練を伸ばしてあげたほうが、きっと合ってる。 苦手なものにばかり時間を割くのは、本人にとってもしんどいだろうし。

 前世で嫌というほど思い知らされた―― 「どれだけ頑張っていても、人生はあっけなく終わるときは終わる」ってことを。 だからこそ、今は好きなことを思いきり楽しんで過ごすのも、ひとつの正解なんじゃないかと、そう思うんだ。

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1話 転生先はスローライフ希望の世界
 俺は、前世の記憶を持ったまま転生した。 前世――地球と呼ばれる世界で、20代になったばかりの頃、俺は会社で猛烈に働いていた。 深夜まで残業をこなし、誰よりも早く出社しては翌日の準備や、後輩への仕事の割り振りに頭を使う。 その努力が認められ、チームリーダーにも昇進し、仕事も面倒だった人間関係も順調だった――あの瞬間までは。 一瞬の油断。交通事故に巻き込まれ、俺の命はあっけなく終わった。 ……頑張って生きてきたご褒美だったのか、それとも、ただの巡り合わせか。 理由は分からないが――俺は、新たな世界へ転生を果たしていた。 転生先は、魔法が存在し、魔物が闊歩する異世界。 しかも俺には、珍しいスキルが備わっているらしかった。 前世であれほど必死に働きながらも、死は理不尽で突然だった。 だからこそ今度こそ、与えられたこの希少なスキルと魔法を思う存分活かして、 最初から“スローライフでのんびりと人生を過ごしたい!”と、強く願った。 生まれた家は平民で、裕福ではないが貧しくもない、ごく普通の家庭だった。 自由に遊んでいても文句を言われることのない程度の暮らし――それが、正直ありがたかった。 俺が望んでいるのは、豪勢な暮らしでも、莫大な富でもない。 少しだけ働いて、趣味の時間を多めに取り、それなりに不自由のない生活ができれば――それで充分だ。 ♢幼馴染との日常 月日は流れ、この世界にもすっかり慣れてすくすくと育った俺は、毎日幼馴染の友人と仲良く遊び歩いていた。「ユウヤ、魔物の観察に行こうぜ〜!」「襲われるから危ないって!」「それは知ってるって! だからユウヤを誘ってるんだろー!」 毎回、こうして強引に誘われるんだ。危ないって言っているのに、全く聞いてくれない。一体何が楽しいんだろう?「毎回不思議に思ってたんだけど、なんで魔物とか魔獣の観察なんだ? 何が楽しいんだ?」 シャルロットは小さく首を傾げて、驚いたような表情で俺の顔をじっと見つめてきた。 ……逆に、俺のほうがその反応に驚くんだけど。 シャルのその顔――たぶん、自分が「面白い!」と思ったことは、俺も当然そう思ってるって前提でのリアクションなんだろうな。 無邪気というか、絶対的というか……こっちの戸惑いなんて、これっぽっちも想定してなさそうだ。「面白いかぁ?」「面白いの! 私、大きくなったら冒険
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2話 初めての危機
♢予想外のダンジョン落ち 色々な場所で遊び、時には魔物との戦闘も交えながら冒険を続けているうちに月日は流れ、俺もシャルも13歳になっていた。シャルは、ついに本物の剣を扱えるようになっていた。「ねぇ〜。最近、低級の魔物とか魔獣の討伐、余裕だよね?」「毎日、飽きずに森に通って討伐もしてるし、俺たちも少しは強くなったんじゃないかな」 シャルが本物の剣を扱うのに多少慣れてきたので、父親からも普段から帯剣して良いと許可が下りたらしい。それからは毎日、飽きずに森へ通って低級の魔物や魔獣を倒していた。「だよね、だよね〜。今日は、少し違う所に行ってみない?」 シャルは、目を輝かせながら新しい場所への探索をしたいらしい。「はぁ? ダメだって。まだ危ないって言ってるだろ」 ユウヤは、シャルの無謀な提案に釘を刺した。シャルが一度言い出すと、人の言うことを全く聞かないんだよな……本当に面倒だ。「大丈夫でしょ。危なくなったら、ユウヤの転移があるしさ」 シャルは、ユウヤのスキルを頼りに、強気に迫る。「はぁ〜? 危なくなったら、すぐに帰るからな」 ユウヤは、仕方なく折れることにした。「分かってるってば!」 最近では低級の魔物や魔獣を倒せるようになっていたので、二人で調子に乗ってしまっていた。普段は近づかなかったダンジョンの近くまで来てしまっていたのだ。「この辺に現れる魔獣は楽勝だね!」「まあ〜低級っぽいしね。でも、この先はダンジョンがあるから中級の魔物や魔獣も現れるようになると思うよ」「中級か〜楽しみかもー!」 ダンジョンの中は危険だとお互いに理解していたので、中には入らず、ダンジョンの近くをうろついていた。すると、突然シャルが視界から消えた。地底に落ちるようなシャルの叫び声が、地面の下から聞こえ、遠ざかっていく。慌ててシャルの気配に、無詠唱でバリアを張り、衝撃に備えた。「キャァーーー!!!」「シャルー!!」 ドカンッ! と、何かが着地したような音が鳴り響いた。シャルの無事を確かめるため、ライトの魔法で地底を照らすと、シャルの周りにウジャウジャと魔物や魔獣が大量にうごめいていた。低級から上級の魔物までがシャルを取り囲み、攻撃していてバリアが耐えきれそうにない。「シャルー大丈夫かー!?」「キャァーーー!」 シャルは悲鳴を上げ、そのまま気絶したようで声
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3話 新パーティの結成
♢新しい出会いと予期せぬ仲間 翌日から、シャルが遊び、いや、冒険の誘いに来なくなった。 恥ずかしがってる……のか? それとも嫌われた……? いや、もしかして俺のレベルに気づいたとか――魔物の大量討伐がバレたとか……? はぁ……。 まあ、友達はシャルだけじゃないし、別にいいけどさ。 ……でも、シャルより仲のいい友達なんて、他にいないんだよな。 仕方なく村をぶらついていると、ふと視界の先に見覚えのある姿が入った。 家の前の道端に、一つ年下のアリアがぽつんと座り込んでいた。 手にした木の枝で、地面に何かを描いている。 小さく丸まった背中が、どこか寂しげで――まるで声をかけるのもためらわれるほどに。「アリア〜、暇そうだな?」 ユウヤが声をかけると、アリアは顔を輝かせた。「あぁ〜! ユウくんっ! わぁ〜いっ!」 駆け寄ってきて、抱きついてくるのが可愛い。アリアは魔法の覚えが良く、魔力量も多くて頭が良い。そのせいで、同じくらいの年の友達からは避けられていることが多く、一人でいることが多かったのだ。「ね〜ユウくん。一緒に遊ぼう?」「良いぞ〜」 シャルが誘いに来ない時は、アリアと遊ぶことが多く、すっかり懐かれている。いつも一緒に遊んでいると甘えてくるんだ。俺も、そんな甘えてくるアリアが可愛くて好きだ。それに、俺が魔法のレベルを合わせているのが、魔法の得意なアリアだ。大体の魔法の強さを参考に、俺の出力の基準を合わせている。 それにアリアは、魔法攻撃、防御、支援、回復と珍しく何でも使えて、低級から中級レベルの魔法を使いこなせる。周りの大人から一目置かれているせいか、友達から距離を置かれているんだ。優秀すぎるとこうなっちゃうんだな。「今日は、何をする?」「ん〜何でも良いよー。ユウくんに任せる〜」「アリアは魔法が得意だし、森に行って魔獣の討伐をしないか?」 ユウヤが提案すると、アリアは少し考えてから答えた。「……良いけど。森の奥までは行かないよ〜?」 うわぁ。なんだろう……。この安心できる感じ、新鮮で落ち着くな。いつもは、それが俺が言うセリフだし。「分かってるって。アリアとは初めて組むしな〜」 アリアとは、村の中にある広場か空き地で遊ぶのがほとんどで、討伐というか森に入るのは今回が初めてだ。だから、お互いの実力はまだ知らない。「うん」「お互いの
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4話 冒険者登録をした
♢無詠唱の力と新たな一歩 前衛は、詠唱時間を稼ぐための存在とも言われている。そのため、体力、防御力、そして敵を攻撃したり身動きを取れなくしたりするための押さえつける力が必要だ。前衛は最強のイメージがあるが、前衛だけのパーティは珍しく、中級レベルの魔物討伐がせいぜい一般的だ。前衛は支援魔法が無ければ、魔物や魔獣のランクが上がってくると、剣が通用しなくなってしまう。 魔術師の方は通常、低級の魔物討伐止まりだ。中級レベルの魔物相手に、逃げ回りながら詠唱ができるわけがない。魔術師が中級の魔物相手を押さえつけ、詠唱できるわけがないのだ。 だけど、俺たちは無詠唱なので、前衛は不要っぽいな。こっそりと転移をして人がいない場所で、上級魔法を無詠唱で放てるか実験したことがあって、成功しているし。 初パーティでの魔物討伐は、アリアの無詠唱を知ることができたし、何よりアリアとパーティを組めて嬉しかったので大成功だった。  ♢ギルド登録とシャルの再登場翌日……「ユウくん。さっきね〜魔物の討伐を友達に誘われちゃった。でも〜ユウくんとパーティを組むことにしたって言って、断っちゃった〜♪」 嬉しそうに笑顔で話してきて、褒めて欲しそうな感じでニコニコして見つめてくる。「アリアは、やっぱり人気があるんだな」 そんなアリアの頭を撫でて褒めてやり、パーティに入ってくれたことに感謝した。「そんなことないよ〜。多分ね、魔術師がいなくて仕方なくじゃないかな〜」 「他のパーティに行くなよ?」 「大丈夫だよ。えへへ……♪ わたしはユウくんと! って決めたしぃ」 アリアとパーティを組んでみて、何の不都合もなく楽しく魔獣や魔物の討伐練習ができた。だいぶ自信をつけたので、アリアの勧めもあって冒険者ギルドへ登録しに行くことにした。 ちょっと不安に思っていたけど……魔力測定やレベル測定を警戒していたが、そんなものはなかった。 この世界は、依頼を達成するとポイントが入る仕組みらしく、強さやレベルでランクが決まるのではなく、依頼達成の実績でランク
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5話 シャルの思い
♢変わってしまった関係 思い出したように怯えた表情で話してきたシャルは、話し終わる頃には表情を変え、顔を赤くさせていた。 まあ……あれは、怖かったと思うけど。シャルは俺たちをパーティだと思っていたのに、何の相談もなしなのか? 会いに来ないばかりか、他の男子と仲良く遊んでいて、今更「やり直そう」って言われても無理だろ。「冒険者になりたいなら、他の男子とパーティ組めば良いじゃん。仲良さそうだったろ。俺はアリアとパーティを組んでるし」 ユウヤが突き放すように言うと、シャルは泣きそうな顔で訴えた。「うん……知ってるよ。私も一緒に……。私は、前衛だしさ……力になれるよ。絶対!」 残念だけど、前衛は必要ないんだよな……むしろ、入られると動きにくくなると思う。 シャルが加わるとなると、支援魔法に回復魔法、それに援護魔法まで必要になるだろ? でも今のところ、アリアと一緒に魔物討伐してて、支援も回復も一度も使ったことがない。 それどころか、攻撃を受けたことさえ一度もない――そういう意味では、かなり優秀なパーティなんだ。 まあ、まだ低級の魔物ばかりだけどさ。「必要ないって。他で頑張ってよ……。一緒に遊んでた男子も、冒険者を目指してるんだろ?」 ユウヤは、シャルの目をまっすぐ見て言った。「え? そんなぁ……。別に、あの友達は暇つぶしで遊んでただけで……。ユウくんみたいに仲は良くないよ。一緒のパーティになろうとも思わないし……そこまで信頼はできないしさぁ」 シャルは、必死に弁解した。「いきなり何も言わずに消えたと思ったら、他の男子と仲良く遊んでるし。俺が上手くいきだしたら、やっぱり一緒にって無理だって。友達としては良いけどな。まあ……来年には、この村を出ていくけどね」 ユウヤがそう告げると、シャルは顔色を変えた。
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6話 初の常時依頼を行った
♢新たな冒険のはじまり「いつもの場所だと、シャルが探しに来るかもしれないし……せっかく冒険者になって初の仕事だし、邪魔されたくない」 そう心の中でつぶやきながら、俺は隣に立つアリアに、新しい目的地を提案した。「俺は何度かそこに行ってみたけど、人はいないから気にせずに魔法が使えるし。目当ての薬草も手つかずでいっぱいあったよ」 アリアは、少し迷ったような顔で「うぅ〜ん……ユウくんが、そう言うなら……行ってみようかなぁ……」と、小さな声で言った。視線はゆらゆらと揺れ、何かを考え込んでいるようだった。(あれ……俺、無茶なこと言ってるかも? 大丈夫だよな? 無茶じゃないよな?)アリアの困っているような表情を見て、俺は少し心配になった。でも、ちゃんと下見もして安全の確認、薬草の種類まで調べたしな。「危険だと思ったらすぐに帰ってこような。アリアも危険だと思ったら声をかけてな」俺が念を押すと、アリアはほっとしたように、小さく「うん。わかったぁ」と、こくりと頷いた。 普通は歩いて、徐々に行動範囲を広げつつ色々な情報を集めていくんだけど、そんなことをしていたら、自分たちの情報を隠しておけなくなるし、周囲に気を使って窮屈だ。だから俺たちは転移魔法で、目的地まで一気に移動した。 視界が開けた瞬間、アリアの瞳がきらきらと輝いた。「わぁ〜ホントだぁ〜! 薬草がいっぱいっ♪」目の前に広がる薬草の群生地に、アリアは興奮を隠しきれない様子で、思わず一歩踏み出した。「そうそう……これ使ってよ」 レベルの急上昇に伴って、俺はさまざまなスキルを次々と習得していった。 中でも特に便利だったのが、《異空間魔法》だ。 この魔法を応用し、魔石に空間属性の付与を施して、自作のバッグを制作してみた。 魔石は装飾品のようにバッグの表面にあしらい、見た目も華やか――異空間型の魔道具だ。 その内部は、討伐した猛獣すら楽に収められるほどの膨大な収納容量を持っている。
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