Rejected mythical Luna

Rejected mythical Luna

last updateLast Updated : 2025-09-30
By:  Reedah Completed
Language: English
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Rexxona always believed she was a werewolf—an ordinary she-wolf with dreams of finding her mate and her place in the pack. But everything changes when she discovers she’s not what she thought she was. Overnight, Rexxona is thrust into a new reality, learning she is a rare mythical creature whose powers remain a mystery. Before she can even begin to understand her true identity, she meets her destined mate—the Alpha of a powerful pack. But instead of acceptance, Rexxona faces rejection. A mate's rejection can shatter a she-wolf’s spirit, but Rex defies the odds, fleeing with a strength and resilience no one expects. Now, with her ex-mate’s pack hunting her down, Rexxona must uncover her powers and find out who—or what—she truly is before her past catches up to her.

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Chapter 1

Rexxona Kings

Y市警視庁・交通総務課。

桜井由依(さくらい ゆい)は待合室の椅子に腰を下ろした。右耳の奥では、まだキーンという耳鳴りが続いている。

五分前、高橋翔太(たかはし しょうた)が止めるのも聞かずに車へ乗り込み、発進させた途端、居酒屋の前のガードレールに突っ込んだのだ。

エアバッグは作動しなかったが、その反動で額をハンドルに強く打ち付けてしまった

血の気を失った翔太は、彼女を車から引きずり下ろしながら怒鳴った。

「由依、しっかりしろよ!ろくに帰りもしない男のために死ぬ気か!」

由依の耳には、翔太の言葉など全く届いていなかった。彼女はただ虚ろな目で宙を見つめ、その手にはスマートフォンが固く握りしめられている。

その画面は真っ暗だ。

橘雅紀(たちばな まさき)に八回も電話をかけたが、相変わらず応答はなかった。

ここ半年、こんなことは日常茶飯事になっていた。

最初はまだ、自分を納得させる理由を見つけられた。現場に出ているのか、会議が長引いているのか。あるいはどこか遠くの寂れた道で、大きな事故の処理に追われているのだろう、と。

でも、今回は違った。

深夜で辺りが静まり返っていたせいだろうか、雅紀が電話に出た時、電話の向こうからかすかに別の声が聞こえたのだ。

若い女の声。甘ったるい口調で、二言三言話したかと思うと、低くすすり泣く声に変わった。

由依が「誰?」と口にするより早く、雅紀はさっと身を起こし、上着を羽織るなりそのまま出て行ってしまった。

それから丸一日、LINEを送っても既読すらつかず、電話をかけてもコール音が虚しく響くだけだった。

考えれば考えるほど腹が立ち、やけになって居酒屋で焼酎のボトルを半分もあおると、そのまま車のキーを掴んで店を飛び出した。

そして結局、ここへ連行される羽目になった。

「由依さん、これは……さすがに基準値を大幅に超えてますよ」

当直をしているのは中村隼人(なかむら はやと)という若い警察官で、雅紀が直々に育てた部下だ。

アルコールチェッカーに表示された数字を見て、彼は報告書にどうペンを走らせるべきか頭を抱えていた。

「由依さん、係長ならさっき現場から戻ったばかりで、今こっちに向かってます」

由依は椅子の背もたれに寄りかかり、ひどく酔った様子で首を傾げながら笑った。

「留置でも罰金でも、好きにして」

傍らにいる翔太は、険しい顔つきで隼人を隅へと引っ張っていった。

「お仕事中すみません、中村さん。確かに由依は酒を飲んでいましたが、1メートルも車を動かしていないし、駐車場から出てもいません。罰金でも免停でも、処罰は甘んじて受けますし、ガードレールの弁償もします。

でも彼女の額を見てください。脳震盪を起こしているかもしれないんです。とりあえず先に、病院へ連れて行って検査を受けさせていただけませんか?」

隼人はひどく困惑した顔をした。

この交通総務課で、由依のことを知らない者はいない。

彼女の方から雅紀を猛烈に追いかけていた頃のことは、警視庁内で知らない者がいないほど有名だった。二人が結婚してからも、由依は時々夜食を差し入れにやって来ては、若い職員たちもよくそのおこぼれに預かっていた。

彼女の親友である翔太も何度か同行していたため、職員たちにとっては顔なじみだ。

普段のちょっとした擦り傷や軽い違反くらいなら、隼人も係長の顔に免じて融通を利かせることはできるが、今回の数値は完全に飲酒運転の域に達している上、公共施設まで破壊しているのだ。

防犯カメラは赤いランプを点滅させており、こんな状況で彼女を帰すことなど誰にもできない。

ましてや、相手は係長の妻なのだ。

「それは本当に無理です。やはり、係長が戻るまで待ってください」

「係長」という言葉を聞いた瞬間、由依の胃はまた締め付けられるように痛んだ。

目を閉じると、結婚したばかりの頃の記憶が脳裏を駆け巡った。

あの頃の雅紀は、まだこんなに冷たくはなかった。

口数が少ないのは当時からだったが、少なくとも彼の目には、確かに自分が映っていた。

婚姻届を出す前、由依は彼に尋ねた。

「ねえ、五年、十年経っても、私のこと今と同じように見てくれる?」

雅紀は何も言わず、彼女の額に自分の額をすり寄せた。彼の深く温かい息遣いが、彼女の鼻先に落ちる。

言葉はなくても、心の中で「ずっと同じだ」と言ってくれたのだと、由依は信じている。

この五年間、彼女は一生懸命この結婚を守ろうと努力してきた。雅紀はただ性格が淡白で、感情表現が苦手なだけだと思い込もうとした。

彼がそばにいてくれるだけでいいと、何度も自分を慰めてきた。

しかし、昨夜のあの電話で、必死に自分に言い聞かせていた嘘が脆くも崩れ去った。

雅紀に感情がないわけでも、愛情表現が下手なわけでもない。彼はただ、自分の情熱を電話の向こうで泣いているあの女のために取っておいただけだ。

待合室の自動ドアが開き、制服を着た男たちが数人入ってきた。

先頭を歩く男は肩幅が広く、背筋が真っ直ぐに伸びた長身で、制服のコートにはまだ溶けきっていない雪の粒がついている。

雅紀は手袋を外し、車のキーをカウンターに放り投げた。

隼人は慌てて背筋を伸ばした。

「係長!」

雅紀は短く応じ、何気なく待合室に視線を巡らせた。そして、ベンチに座っている由依の姿を捉えた瞬間、ピタリと足を止めた。

由依の髪は乱れ、額には痛々しい腫れができている。

「どういうことだ?」

隼人は口ごもりながら答えた。

「由依さんが……南口の居酒屋の駐車場で、ガードレールに衝突しまして。呼気検査をしたら、少し数値が高いです。公道には出ていませんが、規定の手続きは一通り行わないと……」

雅紀は眉間を深く寄せ、大股で歩み寄り、由依の目の前で立ち止まった。

覆い被さるような影に、由依は鈍い動きで顔を上げた。焦点の合わない目が目の前にある顔をはっきりと捉えるまで、ずいぶんと時間がかかった。

彼の切れ長で鋭い瞳が、彼女を見下ろしている。

その顔を見ていると、由依の胸の奥がズキズキと痛んだ。

昨日は、ごく普通の火曜日だった。

誰の誕生日でもなく、何の記念日でもなく、特別な祝日でもない。

ただの、ありふれた火曜日。

朝、家を出る前に彼は朝ごはんを用意してくれ、「今日は冷えるから、出かけるなら厚着をして」と声をかけてくれた。

何もかも、いつも通りの穏やかな日常だった。

それなのに、彼はあの電話に出てしまった。

昨夜、一度も振り返ることなく去っていった彼の姿を思い出すと、肺の空気がすべて吸い取られていくような息苦しさを覚える。

この半年あまり、いつか彼に置き去りにされるか分からないという無重力のような不安感が、彼女を狂わせそうになった。

由依は騒ぐことも暴れることもなく、ただ顔を上げて彼を見つめている。瞳の奥に滲んだ涙が頬を伝い落ちた。

見かねた翔太が、由依の腕を引こうと手を伸ばした。

「もういい、車はここに置いて勝手に調べさせとけ。病院に行くぞ」

雅紀は腕を上げ、翔太の行く手を遮るようにしてその手を払いのけた。

翔太の怒りが一気に爆発した。

「橘係長、何のつもりだ?取り調べるのか?由依は駐車スペースから出る前にぶつけたし、せいぜい器物損壊だろうが」

雅紀は彼を無視してしゃがみ込み、由依の額の傷を確かめた。

透き通るような白い肌に、はっきりとした青あざが痛々しく目立っている。

彼は眉をひそめ、指の腹をそっとあてがった。

「どうしたんだ?」

十秒ほど待っても由依から返事がなく、彼はもう一度彼女を呼んだ。

「由依」

その名前がスイッチになったかのように、由依の涙はさらに激しく溢れ出した。

「どうして電話に出てくれなかったの?」

雅紀の瞳の奥がスッと暗くなった。

「現場に出ていた。充電が切れてたんだ」

「嘘つき」

由依は低い声で呟き、涙が手の甲にポロポロとこぼれ落ちた。

現場に出ていた、充電が切れた、聞こえなかった。この半年、彼はその言い訳を何度も何度も繰り返してきた。

もう聞き飽きた。もう、信じたくない。

翔太が冷笑を漏らした。

「橘係長も現場に出るタイミングが絶妙だね。夜中に女から電話がかかってきた時ばかり出るんだから」

隼人は即座に背を向け、机の上の書類を整理するふりをした。できることなら、机の下に潜り込んでしまいたかった。

雅紀はようやく視線を上げ、翔太を一瞥した。

しかし、その表情には波一つ立っていなかった。まるで彼女の悲しみや怒りが、単に自分の気を引くための馬鹿げた振る舞いだとでも言わんばかりに。

「中村、規定通り処理しろ」

彼は立ち上がり、隼人に指示を出した。

「車は一旦署で預かる。必要な書類をまとめて、明日の朝俺の机に置いとけ。居酒屋のガードレールは損壊状況を確認してこい。こっちで実費弁償する」

隼人は何度も頷いた。

指示を終えると、彼は再び腰をかがめ、由依の膝の裏と背中に腕を回し、少し力を入れてベンチから彼女を抱き上げた。

体が浮き上がり、由依は本能的に彼の首に腕を回した。

彼から微かなタバコの香りと、外の冷たい雪の匂いがした。

これが五年間、彼女がずっと身を委ねてきた腕の中だ。これまで数え切れないほど、この温もりに包まれて眠りについた。

彼女は彼の首筋に顔を埋め、溢れる涙はあっという間に彼のシャツの襟を大きく濡らした。

翔太が一歩前に進み出て、二人の行く手を遮った。

「おい雅紀、はっきり説明しろ」

翔太は一切の遠慮を捨てていた。

「お前のせいで、由依はここまで酔い潰れたんだぞ。あの電話の相手が誰なのか、ここでハッキリさせない限り、今日由依を連れて帰れると思うなよ」

由依を抱きかかえる腕にグッと力を込め、雅紀は彼女を見下ろした。

アルコールと衝撃のせいで意識が朦朧とし、由依はきつく眉を寄せて目を閉じている。

彼の胸に寄りかかり、息遣いが荒くなっている彼女には、この後の会話に割って入る気力などもう残っていない。

雅紀は沈黙の中、歩みを進めた。

「白石椿(しらいし つばき)だ」

翔太は呆気に取られた。

「誰だって?」

絶対に知らない名前だが、どこかで聞いたことがあるような気もする。

「白石椿って誰?元カノ?それとも外で囲ってる愛人か?職業は?モデルか?インフルエンサーか?」

雅紀の眉が、ピクリと動いた。
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Reedah
Reedah
Hello everyone, the spin off to the rejected mythical Luna “The broken Beta’s redemption” is currently out now. You can look up the title or just click on my profile to read it. I really appreciate all your support so far and I hope you give the new book some love as well.
2025-11-26 19:39:37
1
0
Tywila Berry
Tywila Berry
This is a good story! Thank you, Arthur!
2025-09-18 10:18:20
1
0
Vergel Adrales
Vergel Adrales
I love this so far interesting story
2025-09-01 10:06:54
1
0
delleeb
delleeb
enjoyed this story very much!
2025-08-29 03:33:43
1
0
Tanya Summerford
Tanya Summerford
Love it so far
2025-08-03 22:11:16
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