The CEO's Babysitter

The CEO's Babysitter

last updateLast Updated : 2023-09-09
By:  Rafaella DutraCompleted
Language: English
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Victor Reed was left to raise his five-year-old nephew after his brother and sister-in-law died in a car accident. When he hires Sarah Johnson to babysit Benjamin, they both can’t deny the feelings they have for each other. While Sarah is afraid of allowing herself, Victor is conflicted for falling in love. Will Sarah be able to break his CEO's icy heart? Will Victor convince Sarah that she belongs by his side?*“She could feel how much he desired her. Probably in the same intensity in which she desired him. However, what were they doing? She knew they didn’t belong to one another, but every time they were together like this, she couldn’t remind herself of why not.“Sarah…” he managed to whisper, separating from her for a brief second to breathe. “How are you doing this to me?”The CEO's Babysitter is created by Rafaella Dutra, an eGlobal Creative Publishing author.

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Chapter 1

Chapter 1: A Nanny's Job

神宮寺遥(じんぐうじ はるか)と神宮寺朔(じんぐうじ さく)の結婚は、東都の上流社会でずっと笑いものにされていた。

北条家の一人娘の遥。バレエを嗜みながらも、バンドではギターをかき鳴らし、スポーツカーのハンドルを握れば、海岸線を猛スピードで走ることが好きな女性だった。

美しくもありながら、自由さを感じさせる瞳。それはまるで雪の中に咲く紅椿のように、遥の芯の強さがはっきりと見て取れる。

一方の朔は、旧家神宮寺家の次期当主で、かなり硬い性格な上に完璧主義だった。

糸くず一つ許さない身なりに、話し方さえも正確な時計のように淡々としていた。

そんな正反対の二人が、3年間も夫婦という関係でいた。

結婚してすぐ、神宮寺家から辞書ほど分厚い家訓の書が遥の元に届いた。挨拶に来る前に、全て暗記してこいと言うのだ。

神宮寺家に挨拶へ向かった日、神宮寺家の重鎮たちが集まる中、遥はページを2枚めくっただけで、その家訓をビリビリに破り捨てた。

「こんな家訓を覚えさせるなんて、いつの時代を生きてるんですか?」

破れた紙が雪のように散らばる。

この日を境に、遥は朔の祖母・神宮寺久美子(じんぐうじ くみこ)に「礼儀を知らない嫁」と疎まれるようになったことは言うまでもないだろう。

結婚2年目、神宮寺家から一人で出歩くことを禁止された。

遥はそのことに対して、何も言わなかった。ただ、愛車のアストンマーティンに乗り込み、神宮寺家の「規律」を象徴するような黒塗りの重厚な門を、そのまま突き破ったのだ。

庭中に衝撃音が響き渡る。

車を降りた遥は、冷静に一言だけ吐き捨てた。

「私をここに閉じ込めたいなら、足を折るしかありませんよ?」

そして結婚3年目にもなると、神宮寺家からの跡継ぎを望む声が強まった。

久美子自ら手続きを行い、東都の産婦人科での検査から不妊治療まで、全て完璧な準備を整えてきたのだ。

担当する医師や診察日時すら、遥の都合は完全に無視されていた。

遥は埃ひとつない無機質な診察室に座ると、漂う消毒液の臭いに吐き気を覚えた。

看護師が薬のトレイを遥に差し出した瞬間、彼女はそれを叩き落とした。

金属製の器具が床に叩きつけられ、耳障りな音が響く。

「私は神宮寺家の子供を産むために、朔と結婚したわけじゃありません」

遥はボディーガードを振り払い、病院を飛び出すと、そのまま神宮寺グループのオフィスへと向かった。

この3年間、全てに反抗していたわけではない。

茶道や花道などの教養を身につけ、親族の集まりでは朔を立て、波風立たぬようにと、必死に自分を押し殺してきた。

朔はただ無口なだけで、自分の努力はわかってくれていると思っていた。

あと少しだけ我慢して、あと少しだけ自分を殺せば、朔だって自分のことを庇ってくれると信じていたのに。

しかし、どうなった?

遥が自分を殺せば殺すほど、彼らはさらに調子に乗っただけだった。

今日こそ、朔に直接問いたださなければ気が済まない。

彼がこの神宮寺家からの理不尽な扱いを止めてくれないのなら、この結婚には何の意味もないのだから。

役員用のエレベーターで、最上階へと向かう。

遥の姿を見て秘書の渡辺洋介(わたなべ ようすけ)が顔を青くしたが、遥の聞き迫る様子に、止めることはできなかった。

「奥様、社長は今会議中で……」

しかし、遥は洋介の制止を無視し、ドアを大きく蹴り開けようとした時、部屋の中からは朔の声ではなく、他の男たちの下品な笑い声が聞こえてきた。

「朔、お前の奥さんまた病院で騒いだんだって?神宮寺家の人たち、今回こそは相当頭にきてるんじゃないのか?

まあ、それも無理もないよな。だってお前の奥さん、そもそも神宮寺家の嫁には向いてないんだから。見た目も派手だし、何より気が強すぎる。従順なんて言葉とは無縁だろ」

別の男も、嫌な笑みを浮かべながら続けた。

「そもそも、お前だってあんな女はタイプじゃなかっただろ?それなのになんでまた、わざわざ事故を演出してまで助けに行ったんだ?見てみろ、今のあいつ。お前に心底惚れ込んじまってるじゃないか」

廊下に立っていた遥の手が、震える。

あの事故……

3年前、雪の日の夜。山道を下っていた遥の車のブレーキが突如故障した。

その時、窓を割り、彼女を救い出してくれたのが朔だった。

朔の呼吸を耳のそばで感じ、彼の肩に積もった雪を見た瞬間、遥は恋に落ちた。

初めて、心許せる人に巡り会えたと思ったのだ。

それから、遥は朔に猛アタックした。

遥の朔に対するアプローチは、世間でも噂になるぐらいだった。

朔に好かれようと必死に趣味を調べ、予定を合わせ、嫌いだった茶道さえ完璧にした。

ずっと、これこそが運命だったと信じていたのに。

まさか、全て仕組まれていたことだったなんて……

扉の向こうの部屋の中が一瞬沈黙に包まれる。

そして、最後の事実が、ある男によって残酷に語られた。

「なんでだって?そんなの、紗絵さんのために決まってるだろ?」

神宮寺紗絵(じんぐうじ さえ)。

朔の弟・神宮寺蓮(じんぐうじ れん)の妻の名前だった。

「朔は最初から紗絵さんのことしか頭になかったんだから。でも、紗絵さんの実家の白川家って、神宮寺家と比べると……あれだろ?だから、もし紗絵さんを嫁に迎えちまったら、神宮寺家では恰好の餌食になる。そこで、紗絵さんの盾として目をつけたのが、トラブルメーカーの遥さんってわけだ。

遥さんが問題を起こせば、親族の批判はすべて遥さんに向けられる。そうすれば、紗絵さんが平和に過ごせるからな。

それどころか、最初から子どもなんかいらなかった朔は、遥さんに内緒でパイプカットまで受けてるんだぞ?神宮寺家は、遥さんが原因でずっと後継ができないって思ってるけど、そもそも彼女が妊娠することなんて不可能なんだよ」

その場に凍りついてしまったように、遥は体が動かなかった。

パイプカット?

別の女を守るための盾にされ、不妊の濡れ衣まで最初から計画されていたものだったなんて……

唇を強く噛み締めた口の中に、血の味が広がる。

しかし、まだ心には「もしかしたら否定してくれるかもしれない」そんな一筋の望みが残っていた。

一言でいいのだ。そんな事実はないと言ってほしかった……

長い沈黙の後、ようやく朔の声が聞こえてきた。

それは氷のように冷静で、感情なんて微塵も感じられない。

彼から発せられた言葉が、遥の幻想を完全に打ち砕く。

「紗絵は傷つきやすいんだ。遥は……大丈夫だから」

遥は目を閉じた。

自分が経験してきた苦しみや理不尽な思いを、朔は知っていた。

しかし、何も言ってくれなかったのは、自分なら耐えられると思っていたかららしい。

自分はただ、道具に過ぎなかったのだ。

朔の愛する紗絵を守るための盾。

扉に手をかけようとしたとき、朔のスマホが鳴った。
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reviews

NaRa
NaRa
enjoyed reading this book ...️...
2024-01-07 01:49:36
1
0
Adedamola Onasile
Adedamola Onasile
great book
2024-01-01 02:02:28
1
0
Marie Mendiola
Marie Mendiola
I love it ...
2023-11-06 19:41:01
1
0
BogartKeenu
BogartKeenu
Good book... I like short story and completed
2022-12-04 19:22:57
2
0
Ella
Ella
Short and sweet. Not draggy. Simple easy book.
2024-04-01 01:15:07
1
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