You've got me, I've got you

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last updateTerakhir Diperbarui : 2023-05-31
Oleh:  ApoNiPopoyOngoing
Bahasa: English
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Sinopsis

Jericko Santillan a man who has lost his appetite for women because of his big time heartbreaks. He had given up hope that another woman would give his heart new life. Until she finds Maria Isabel del Frado; the woman who is escaping his father’s tradition; arranged marriage. Would Jericko risk his heart once more to save Isabelle? Will Isabelle be successful in winning Jericko's heart and trust so she can reject her father's forced marriage proposal?

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Bab 1

One

今日は私――白川沙織(しらかわ さおり)の結婚式の日だ。

「ごめん。でも、凛沙の命のほうが大事なんだ。今日はどうしても行かなきゃならない!」

こんなやり取りは、もう何度も繰り返してきた。

それでも、篠原恭弥(しのはら きょうや)がうつむいたまま私に謝った、その瞬間だけは今でも胸が締めつけられる。

これが、私と恭弥にとって56回目の結婚式だった。

これまで式を挙げようとするたびに、決まって何かが起きた。

一回目は、彼の部下の水瀬凛沙(みなせ りさ)が任務中にけがをして、恭弥は式の途中で駆けつけていった。

二回目は、凛沙の昇進が決まった日だった。恭弥は嬉しさのあまり涙ぐみながら、式場の入口に私を残したまま飛び出していった。

三回目は、私が選んだ挙式日が偶然にも凛沙の母親の命日と重なってしまい、「配慮が足りない」と恭弥に責められ、そのまま式にも来てくれなかった。

……

そんなことを、私はもう55回も繰り返してきた。

それなのに今日の式だけは――なぜか、すべてが驚くほど順調に進んでいるように見えた。

けれど――

式の最中に、不意に恭弥のスマホが鳴った。

受話口の向こうから聞こえてきたのは、女の甘えるような泣き声だった。

穏やかだった恭弥の表情が、一瞬で強張る。

……ああ、まただ。

胸の奥が冷たく沈んでいくのを感じながら、私は思わず口を開いていた。

「恭弥、あと10分だけ待って。指輪を交換したら、すぐ行っていいから。

お願い……凛沙が命に関わるような状態じゃないって、あなたも分かってるでしょう?」

これまで私は、恭弥に何かを頼んだことなんて一度もなかった。

それでもこのときだけは――

情けないと思いながらも、私は彼の袖を必死に掴んでいた。

恭弥がゆっくり顔を上げる。

その目に浮かんでいたのは、隠そうともしない苛立ちだった。

「いい加減にしろ。軍人の妻になるなら、それくらいの覚悟は最初からしていたはずだろ。

俺は遊びで動いてるんじゃない。今この瞬間だって、人の命がかかってるんだ。

凛沙は今、屋上で俺を待ってる。一分でも遅れたらどうなるか分かってるのか?もし何かあったら――お前が責任取れるのか?」

そう言うと恭弥は、本来なら私に渡すはずだったブーケを無造作に放り出し、そのまま振り返りもせず式場を出ていった。

ざわめきが広がる。

参列者たちはこんな光景を何度も見てきたはずなのに、それでも小声で噂するのをやめなかった。

「またなの……?」

「さすがにしつこすぎない?あそこまで嫌がられてるのに」

「もう結婚する気なんてないの、見てれば分かるでしょ……」

「篠原さんも大変よね」

一つ一つの言葉が、胸の奥に突き刺さっていく。

遠ざかっていく恭弥の背中が、涙でぼやけていく。

ずっと押し込めてきた感情が、とうとう溢れた。

「恭弥……!」

声が震える。

それでも私は叫んだ。

「今日ここを出ていくなら――私たち、本当に終わりだから!」

泣きながら絞り出したその言葉に、恭弥はようやく足を止めた。

振り返った彼は眉をひそめ、その声には苛立ちしかなかった。

「今さら何だよ。もう何回目だと思ってるんだ?

来月、改めて式を挙げればいいだろ。次は途中で抜けないって約束する。けど今回は本当に緊急なんだ」

言い終えるとすぐに顔を背ける。

私がどれだけ泣いていても、もう振り返ろうともしなかった。

会場のあちこちから、くすくすと笑う声が漏れてくる。

両親の顔も、見る間に暗くなっていった。

いつもなら――

こんなときの私は決まって取り乱して泣きじゃくり、子どもみたいにその場に座り込んで、誰かが慰めてくれるのを待っていた。

恭弥が戻ってくれば、その手をつかんで「本当に私のことが好きなの?」と何度も問いかけて、みんなの前で、結婚したい相手は私だって言わせようとしていた。

そして、みっともないほどすがりついて、次の挙式日を決めてほしいと頼み込むのだ。

――でも今回は違った。

追いかける気力さえ、もう残っていなかった。

付き合い始めた頃、私は「待たされるのが嫌いなの」と話したことがある。

すると恭弥は、それからどんなデートでも、必ず30分前には待ち合わせ場所に来るようになった。

雨の中で30分も私を待っていたことさえあるのに、私を1分でも待たせたことは一度もなかった。

それなのに――

人生でいちばん大切なはずの結婚式になると、彼は何度も先延ばしにして、気がつけば私は五年も待たされていた。

結局のところ、もう愛されていない。ただ、それだけだった。

私は一人でゆっくりと式場の中央へ戻った。

さっきまで胸の奥にあったはずの高揚感は、もうどこにも残っていなかった。

代わりに残っていたのは、どうしようもない疲れだけだった。

無数の視線を受けながら、私は静かに口を開いた。

「これで式は終わりです」

そして――

「これが、私たちの最後の結婚式になります」
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