Zarah and The Seven Apocalyptic Princes

Zarah and The Seven Apocalyptic Princes

last updateHuling Na-update : 2026-03-16
By:  KiraranOngoing
Language: English
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Humanity died, and she was the last of them. Zarah Winters was on the verge of death after killing the sixth prince of hell. The seventh prince, a cunning and deceitful individual, did not want her to die because it would deprive him of his source of entertainment — her. Verphegor, as the demon introduced himself, offered her a deal. He would send her back to the past, where she could keep all her memories of this time and use them to change the future. Zarah comes from a line of hunters. Hunters have a variety of abilities that aid them in combating demons. Zarah had no idea she had a talent in her past, which caused her to drop out of the academy. During the apocalypse, however, she discovers that she is a siphon, a person who steals the strength and abilities of demons in exchange for killing them. With that kind of power laying dormant and with growing potential, she agreed to gamble on the demon’s offer. But with Verphegor being a prince of Hell, can she really trust the prince? Moreover, upon learning of her powers at an early stage, can she use them for humanity’s advantage?

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Kabanata 1

Prologue

斎場の中は、芯まで冷え切っていた。

弔いの音楽が延々と繰り返され、香炉に落ちる灰の音さえ聞こえてきそうなほど、静寂が重くのしかかっている。

瀬戸実花(せと みか)は父の遺影の前で膝をついていたが、とうに感覚は消え失せていた。指先を掌に強く食い込ませ、辛うじて自分を繋ぎ止めている。今ここで糸が切れたら、そのまま崩れ落ちてしまいそうだった。

背後から、参列者たちのひそひそ話が刺すように届く。

「和真さんはどうしたんだ?まだ姿を見せないが」

「知らないのか?空港だよ。ニュースになってる」

「空港?こんな時に、一体誰を迎えに行ってるんだ。今日は義理の父親の葬儀だぞ」

「例の『忘れられない女』らしい。初恋ってのは、男を狂わせるからねえ」

「まあ、男の甲斐性か。多少の火遊びは仕方ないさ」

無責任な言葉のひとつひとつが、実花の鼓膜を土足で踏みにじっていく。

不意に、喪服のポケットでスマートフォンが震えた。

暗い視界に飛び込んできた通知の文字が、容赦なく瞳を突き刺す。

【速報:瀬戸グループ後継者・瀬戸和真(せと かずま)氏、深夜の空港に現る。百合の花束を手に謎の美女をエスコート】

震える指で画面をタップすると、高画質の写真が展開された。

そこには、仕立ての良い黒のロングコートを纏った和真が写っている。片手には大きな百合の花束を抱え、もう片方の手は隣に立つ女性の肩を抱き寄せていた。

カメラのアングルのせいか、まるで慈しむように口づけを交わしているようにも見える。その女性の横顔は、どこまでも清らかで上品だった。

だが、ふとした瞬間に覗く勝ち誇ったような眼差しを、実花は見逃さなかった。実花は一度、ゆっくりと目を閉じた。

再び瞼を開けたとき、視界は皮肉なほどクリアになっていた。

――知っている。この女を。

高城凛(たかしろ りん)。

裕福な家庭で甘やかされて育った凛は、奔放で傲慢な性格で有名だった。和真はそんな彼女に心酔し、どんなわがままも受け入れ、手の付けられないほどに甘やかしていたという。

かつて凛が店員の不手際で飲み物をかけられた際、その場でグラスを叩き割り、破片の上に膝まずかせて謝罪させたという逸話がある。周囲が凍り付くなか、和真だけが困ったような顔をしながら、甲斐甲斐しく彼女の後始末をしていた。

そんな噂を聞いたときも、実花はどこか他人事だと思っていた。

だって、区役所に婚姻届を出しに行こうと、私の手を引いてくれたのは和真自身だったから。

けれど今、画面の中の二人を見つめる実花の口元には、乾いた笑いさえ浮かんでいた。

斎場の入り口が、にわかに騒がしくなった。

漆黒のマイバッハが静かに停車し、重厚なドアが開く。石段を刻む足音が近づき、やがて二つの影が中へと足を踏み入れた。先頭を歩くのは、凛だった。

混じりけのない白のワンピースに淡い色のショールを羽織り、顔色はどこか青白い。赤く腫らした瞳は潤み、今にも折れてしまいそうなほど儚げな雰囲気を纏っている。その後ろを、和真がぴたりと追う。

隙のない黒のスーツに、完璧に整えられたネクタイ。長身で引き締まったその体躯からは、生まれ持った冷徹な威圧感が放たれていた。和真は真っ直ぐに奥へと進み、参列者の視線を切り裂くようにして義父の遺影の前で足を止めた。一瞬、薄い唇をきつく結ぶ。

「おじさん、安らかに」

和真は淡々と、非の打ち所のない所作で深く頭を下げた。「遅くなってすみません」

その態度はあまりに慇懃だった。

けれど実花には、その「おじさん」という響きが、耐えがたいほど皮肉に聞こえた。妻の父親を義父とも呼ばず、他人のように呼ぶその神経。実花はあえて訂正することもなく、ただ口元に冷ややかな嘲笑を浮かべた。和真の斜め後ろに控えていた凛が、消え入るような声で口を開く。

「実花さん、和真くんを責めないであげて……全部、私のせいなの。フライトが急に遅れて、深夜の到着になっちゃって。和真くん、私を一人にするのは危ないからって、空港まで迎えに来てくれたのよ。お父様のことは本当に急だったから、私たちも急いで駆けつけたんだけど、これが精一杯で……」

静まり返っていた場内に、再びさざ波のような私語が広がる。

「ほら、あの方がニュースの……高城さんでしょう?」

「こんな場所にまで付いてくるなんて、相当な自信ね」

実花はようやく顔を上げ、二人を冷淡な眼差しで射抜いた。

「……どなた?」感情を削ぎ落とした、平坦な声だった。

凛が毒気を抜かれたように固まる。「実花さん、私よ、凛……」

「彼に聞いてるの」実花は凛の言葉を遮り、視線を和真へと向けた。

和真が不快そうに眉をひそめる。「実花、凛だよ。……凛、こっちは実花だ」

「実花、に、凛?」実花は低く、独り言のように繰り返した。

彼女は立ち上がろうとしたが、痺れた足に力が入らずによろめく。それでも強引に身体を支え、二人を正面から見据えた。「ずいぶんと親しげな呼び方ね」

さらに一歩、凛の方へと視線を移す。「それから――私の父の葬儀に、あなたを招待した覚えはないけれど?」

凛の顔からスッと血の気が引き、その大きな瞳にはみるみるうちに涙が溜まっていく。「実花さん、私……ただ和真くんが疲れているのが心配で、一緒にお父様にお焼香をあげたいって思っただけなの。もし迷惑なら、今すぐ帰るわ……」

消え入りそうな声でそう言うと、彼女は今にも倒れそうなほどおぼつかない足取りで後退りした。

和真が反射的にその肩を支える。「凛、危ない」

「一つ、どうしても聞きたいことがあるの」実花が唐突に口を開いた。

和真を真っ直ぐに見つめるその瞳は、恐ろしいほど静まり返っている。「森科製薬の抗がん剤――あの治験枠、結局誰に譲ったの?」

和真の動きが止まった。

隣にいた凛の表情も一瞬で強張り、隠しきれない動揺が走る。

斎場の隅で、参列者たちがひそひそと顔を見合わせた。「森科?こないだニュースになってた新薬か。確か枠が少なくて、相当なコネがないと入れないって話だぞ」

「私の親戚から聞いたんだけど、高城家の身内がそのリストに入ったらしいわよ。瀬戸社長が裏で手を回したって噂で……」

「まさか、そんな……」

疑惑の視線が、次々と和真に集まっていく。

実花は指先が白くなるほど拳を握りしめ、言葉を絞り出した。「あなたはあの時、なんとかするって約束してくれた。枠を確保するために動くって言ってくれた。だから、私はあなたを信じたの」

一歩、また一歩と彼に歩み寄る。「その後、病院から『枠が埋まった』と連絡が来た時も、あなたは最善を尽くしてくれたんだって、自分に言い聞かせて納得させたわ」

実花は一字一句、噛み締めるように問い詰めた。「和真。最後にもう一度だけ聞くわ。父に用意されるはずだったあの枠……高城家の親族に譲ったのは、あなたなの?」

和真の喉が小さく上下した。薄い唇を固く結んだまま、沈黙が場を支配する。

しびれを切らしたように凛が口を挟んだ。「実花さん、そんな風に和真くんを責めないで!私なの、私がお願いしたの。従兄にとってはそれが唯一の希望だったから……お願い、彼を悪く言わないで……」

「あなたには聞いていない」実花は再び、冷徹にその言葉を遮った。

視線がぶつかり合い、火花が散る。

長い沈黙の末、和真は重い口を開いた。「……おじさんは、あの時すでに末期だった。たとえ新薬を使ったところで、生存率はゼロに等しかったんだ。僕は――」

「だから、あなたが勝手に父の寿命を選別したっていうの?」実花がその言葉を冷たく引き取った。

ふっと、体温の感じられない笑みが彼女の唇に浮かぶ。「そう。あなたにとって私の父の命は、そんな風に計算式で弾き出せる程度のものだったのね」

凛の瞳がみるみるうちに赤く染まった。「実花さん、そんな言い方……和真くんだって、板挟みになって本当に苦しんでいたのよ。彼はただ――」

「さっきから聞いていれば」実花は淡々と彼女を見据えた。「ここに来てから、あなたは三回も『和真くんが心配』だと言ったけれど、私の父については一度も触れていないわね」

一歩、凛に歩み寄る。「あなたは本当に弔いに来たの?それとも、自分の立場を誇示しに来ただけ?」

凛の顔が屈辱で赤らむ。

和真が不快そうに眉をひそめた。「実花、今日は感情が昂りすぎている。話は帰ってからにしよう」

実花は深く息を吸い込み、胸の内で渦巻く屈辱、怒り、そして身体を引き裂くような苦痛をすべて心の奥底に押し込めた。

彼女は再び、父の遺影の前で静かに膝をつく。「……来たからには、お焼香を」

感情を排した声が、静まり返った斎場に響く。「それが済んだら、瀬戸さん、高城さん。お二人ともお引き取りください」

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Rebyu

deedee_021
deedee_021
Can we please get more frequent chapters. Your book is soo good
2024-05-05 07:37:43
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deedee_021
deedee_021
Please continue with the book, I find it very unique and different to what I’ve been reading lately. Would love if u can keep going.
2024-03-05 03:29:24
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