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第863話

Auteur: 落流蛍
水子が来てから、華恋はあっという間に元気を取り戻していた。

しかし、水子はあくまで出張で来ているのであって、遊びに来たわけではない。華恋と二晩語り明かした後、彼女は市内のホテルに移った。

華恋は本来なら送っていくつもりだったが、水子に止められた。

「華恋、今の華恋の様子を見たら、もう安心よ。それに、ここから市内まで三、四時間もかかるし、身体もまだ完全には回復してないんだから、しっかり休んで、無理しないでね。来週休みになったら、また会いに来るから」

「わかった」

華恋の視線は水子の後ろにいる商治に移った。

「稲葉先生がそばについてくれるなら、私も安心ね」

「華恋、なに言ってるのよ」

水子の頬がほんのり赤くなり、ちらりと商治を見ながら言った。

「彼はただ送ってくれるだけ」

華恋はにこにこと笑って黙っていた。

水子の顔はさらに赤くなった。

ごまかすように華恋に言った。

「もういいから、じゃあね、また来るから」

華恋は手を振って水子に別れを告げ、彼らが去っていくのを見送った。

その時、耳元に低く魅力的な声が響いた。

「羨ましい?」

驚いた華恋はくるりと振り返っ
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