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第755話

Author: 北野 艾
復讐の計画を実行に移すべく、彼は志帆との接触を意図的に図り始めた。

志帆の歓迎会が開かれた夜のことだ。詩織の助手である小林密から、詩織が連日の接待でひどい胃病に苦しんでいると聞かされた。

その夜、柊也はすぐさま例の店へと向かい、板前に頭を下げて胃に優しいスープの作り方を教わった。

それからは、あらゆる滋養強壮のメニューを次々と習得していった。

少しでも彼女の体が楽になるようにと、手を変え品を変え、丹精込めて煮炊きした。

そうして長い時間をかけ、ようやく彼女の胃を健康な状態へと戻したのだ。

やがて、自らが刑務所に入る日が近づいていることを悟った彼は、密に一つの命を下した。詩織が好むすべての献立を、完璧にマスターしろ、と。

自分の手で甘やかしてしまった彼女の舌が、他の料理を受け付けなくなってしまうことを、彼は何よりも恐れていた。

味見をしようとした太一の指は、柊也にピシャリと撥ねのけられた。

「お前は出前でも取れ」

「これだけ大量に作ったんだ、一杯くらい減ったっていいだろ!」太一は喉を鳴らして食い下がった。「それに、これだけの量、江崎一人じゃ食べきれないって。俺が夜中ま
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