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第351話

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月子は、自分のことで火花を散らしている忍と彩乃の二人を宥めながら、ふと取り分けられた美味しそうな料理を見て驚いた。隼人が細かく取り分けていたのだ。

いつの間にこんなことを?

あのクールな隼人が、こんな細やかな気配りをするなんて?

忍も驚きを隠せない様子で、まるで新大陸をしたように言った。「……マジかよ、なんだその良妻賢母ぷりは」

隼人は何も言わずにいた。

忍は口笛を吹きながら言った。「俺にもやってくれよ、俺にも……お願い」

隼人は忍を睨みつけて、「黙ってろ」と言った。そして、皆の前でさらに別の料理をも月子に取り分けてあげた。

さっきの料理も、隼人は月子に「早く食べなさい」と促した。

月子は操られたように、言われるがまま料理を平らげ、ついでにドリンクも少し飲んだ。

食べ始めると、月子は自分がどれだけお腹が空いていたかようやく気がついた。

そして、慎吾の料理の腕前は本当に素晴らしいと改めて思った。

まさか隼人に世話を焼かれるなんて、全く予想していなかった月子は、少し遅れて「……ありがとうございます」と言った。

忍は見ていられないといった様子で言った。「おいおい、隼人
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