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第1119話

Penulis: 木真知子
レース開始の時間になった。

歓声と期待に包まれ、騎手たちはそれぞれ鍛え抜かれた馬を引き連れて、堂々と姿を現した。

花束と拍手の中、彼らは胸を張り、一人ひとりがまるで戦場へ向かう戦士のようだった。

司会者が、登場する選手と名馬を次々と紹介していく。

観客たちの視線はそれぞれ自分の応援する馬に注がれていた。

だが、VIP席の一角だけは違った。

ただひとりの美しい姿が現れるのを、息を潜めて待っていた。

「次の選手は――」

司会者が手元のリストに目を落とした瞬間、言葉を失った。

会場がざわりと静まる。

「KS財団・高城家のご令嬢、桜子様!」

――どよめき。

観客席が一気に沸いた。

まさか、高城家の桜子様が直接レースに?

彼女が乗馬までできるなんて……

ジュエリーデザイナーのAlexa、ホテル経営者、ファッションデザイナーのSharon、名医・神の手。

そして今日は――騎手。

この女、一体どれだけ才能持ってんの?

そんな驚嘆の声があふれる一方、面白半分の人たちは酸っぱい声を上げていた。

「KSほどの財団でも、騎手ひとり雇えないの?自分とこのお嬢様を出すなんて
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