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第323話

Penulis: 風羽
藤堂沢の目に熱いものが込み上げてきた。

後ろから、抑えきれずに彼女の細い腰を抱きしめ、顔を彼女の首筋に埋め、震える声で言った。「薫、もう一度だけチャンスをくれ!もう二度と、君を失望させない」

九条薫は動きを止めたが、何も言わなかった。

藤堂沢は彼女の体を向き直らせ、見つめた。充血した目で、今すぐにでも彼女にキスをして、彼女がまだ自分のものだと証明したくてたまらなかった。まだ遅くない、そう思いたかった......

九条薫は手を伸ばして、静かに彼を制止した。

彼女の細い腕に残る無数の注射痕は、まるで深い溝のように、二人の間に横たわっていた......それは越えることのできない溝だった。

藤堂沢の瞳は、深く沈んでいた。

彼は優しく彼女の腕を掴み、自分の手に乗せた。

もう復縁を迫ることはせず、ただ小さな声で頼んだ。「薫、もう一度だけ、俺のシャツにアイロンをかけてくれないか?この間、君が買ってくれたシャツが好きなんだ」

その時、階下からクラクションの音が聞こえてきた。車が準備できた合図だった。

九条薫は静かに言った。「もう行くわ」

この一歩を踏み出せば、もう二人の関係はなく
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Komen (2)
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みかみわかこ
残酷な現実を目の前にして、 初めて知る 「愛」の重さ。薫にとっては、報わなかった 物であり、沢にとっては、失なって知った物。 二人にとっての愛の形は、今後どの様に変わって行くのか。 本当は、二人とも幸せになって欲しい。
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カネゴン
これからどんな展開になるのか? 恩人の薫が生活するにあたってどれだけの融通をしてくれたのか?気になるところです。 薫をボロボロにしたのは 沢ですから。
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