真依はソファにもたれかかり、唇をきゅっと引き締めて言った。「柳沢社長から良い海珠を仕入れたんだけど、今日、首都にいる令嬢が、その海珠を使ってお披露目パーティーで身につけるアクセサリーを作りたいと言ってきた宝石商がいたの。以前、庄司綾乃という女の子がドレスを注文したいと言ってきたのも、お披露目パーティーで着るためだった。この令嬢が、もし私の推測が正しければ、彼女よ」尚吾は彼女を見て、冷たい眼差しを向けた。「お前が海珠を買い集めてるなんて誰にも言ってないのに、よくもまあ調べ上げたもんだ。たいした腕だな」「しかも私たちに9388万円も振り込んできたのよ!あの時、この数字はおかしいって思ったわ。本
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