なんでも一生懸命なのも好ましい。しかしだ!なんで俺の事を好きになってくれないんだろう?「何を今更言ってるんですか?爵位の差じゃないですか?と言っているじゃないですか」「もう、俺の方からアプローチしようかな?」「ご自由に」こうしてクリスデン公爵のアプローチ大作戦が始まった。以前、躓いたリンドラを支えたのはワザとだ。彼女に俺の事を少しでも意識されるようにだ。「あぁ、それでしたら、どうして旦那様が逞しいのか気になっている様子でした。遠回しにどうして旦那様は日課で剣術の鍛錬をしているのか聞かれましたし。旦那様の体格は意識しているようです性格は知りません」持ち上げておいて落とされたこの気分。どうしてくれようか?「旦那様!サーラ!焼きプリンが出来たそうですよ!」気分が上昇した。「はははっ、サーラ、リンドラも共にお茶にしよう!」三人でお茶会となった。「なんか今日のお茶は美味いなぁ」「ハイ!私が淹れました!」いつから挙手制になったんだろう?可愛いから許す。リンドラが淹れたお茶、噛みしめて(?)飲もう。「このお屋敷ってスイーツも絶品ですよね。シェフが素晴らしいんでしょうね」「ああ、王宮を辞したシェフをうちに住み込みで雇ってる。王宮になんか不満があったんだろうか?まだ若かったからなぁ」「そんな凄い方が日々の食事を作ってらっしゃるんですね。やはりこれは食事の前に東方の国では当然の作法である『イタダキマス』を言うべきですね。そして食後には『ゴチソウサマデシタ』と」リンドラは素直だと思う。いつのまにかサーラはどっかに行った。「リンドラ聞いてくれ。私はリンドラを好ましく思っている。リンドラにはそんな使用人のような仕事をしてほしくない。私の正式な婚約者としてここにいてほしい」「こんにゃく………こんやくしゃ………婚約者???」「そうだ、婚約者だ!」言った。言ったぞー!!リンドラは頭の中がパニック状態のようだから、「今すぐにとは言わない。リンドラの気持ちが俺の方に向いていなければ意味ないからな」「旦那様は素敵な方だとは思います。しかし、私はしがない伯爵令嬢、しかも家を追い出された身。とても公爵家には相応しくないと思います」「やはり爵位を気にしているのか…。爵位が気にならなくなったら構わないと?」「え?…まぁ、そうですけど」赤面しているリ
Terakhir Diperbarui : 2025-05-17 Baca selengkapnya