スキルがないからと婚約破棄をされたうえに家から追い出されたギジマクス伯爵家の長女リンドラ。 スキルに関して今は亡きお母様との約束で公開していないが、持っている。“降水量調節”。お母様曰く「自然の摂理に逆らうものだから安易に使ってはダメ。スキルがあることを秘密にしなさい。この人なら大丈夫!って人が現れるまでは公開してはダメよ」ということで、家族には言っていません。 そんなリンドウが追い出されたあと、路上で倒れていた所、公爵様に拾われましたが……
더 보기"Emmph..."
Sebuah desah halus pecah di udara, seperti hembusan angin yang nyaris tak terdengar, saat bibir Kirana menyentuh bibir Raka yang sedang tertidur.
Ia menunduk perlahan, ragu, seakan takut gerakannya akan membangunkan dunia. Jantungnya berdebar tak karuan—bukan karena cinta yang bersemi, tapi karena luka yang menganga.
Sudah tiga tahun ia menjadi istri Raka Pradana, pria dengan sorot mata sedingin musim dingin yang tak pernah menyambutnya dengan hangat.
Tiga tahun berlalu, dan tidak sekalipun Raka menyentuhnya, bahkan sekadar menatapnya dengan pandangan seorang suami.
Bayangan Zelina Pratama—sang mantan kekasih—masih tinggal di mata Raka. Dan Kirana tahu, ia tak pernah benar-benar hadir di hati pria itu.
Tapi malam ini, Kirana ingin menjadi egois. Untuk pertama kalinya. Dan mungkin... yang terakhir.
Ia mengecup bibir Raka dengan penuh perasaan yang terpendam, menggigit isak yang ingin meledak dari dadanya.
Hangat bibir itu tak menyambut, tapi Kirana terus mencium, mengukir kenangan yang kelak akan ia simpan dalam diam.
Lalu tiba-tiba—
"Kirana! Apa yang kau lakukan?!"
Raka terbangun dengan kasar. Rahangnya mengeras, matanya menyorot seperti bara yang baru tersulut.
Kirana terperanjat, matanya membulat. "Aku..."
Tapi sebelum sempat menjelaskan, dunia mendadak berubah. Tatapan Raka menggelap, dan entah apa yang terjadi, atmosfer di kamar itu mendadak berubah.
Seperti api yang membakar tiba-tiba, dingin antara mereka lenyap, digantikan badai hasrat yang liar dan membingungkan.
Rintihan dan desah napas memenuhi ruang kamar yang temaram, seperti simfoni asing yang selama ini tak pernah mereka kenal.
Tubuh mereka menyatu, bukan karena cinta, melainkan ledakan rasa yang selama ini terpendam, tak pernah tersentuh.
Dan saat fajar mulai menyingsing, Kirana membuka mata dalam keheningan.
Ia beringsut pelan dari tempat tidur, menyibak selimut yang masih hangat dengan hati-hati, seakan takut membangunkan kembali mimpi yang baru saja mereka lalui.
Kakinya melangkah perlahan ke meja kecil di sudut kamar. Lampu tidur berwarna lembut memantulkan bayangannya di dinding.
Tangannya gemetar saat menarik laci. Sebuah map putih terselip di sana, isinya: dokumen perceraian.
Sudah ditandatangani sejak lama, disimpan rapi, menunggu momen yang tepat.
Hari ini, momen itu datang.
Kirana menaruh map itu di atas meja, tepat di samping tempat tidur. Pandangannya terarah pada sosok Raka yang masih terlelap, wajahnya damai untuk pertama kalinya.
Namun di hati Kirana, badai tak berhenti.
"Raka..." gumamnya nyaris tanpa suara, tapi gemanya terasa keras di dalam hatinya sendiri. "Mulai hari ini, aku akan membebaskanmu. Tidak ada lagi ikatan di antara kita."
Ia melangkah keluar dari kamar itu dengan kepala tegak, meski hatinya terjatuh berkeping-keping. Cahaya matahari pagi mulai menyelinap dari balik tirai, menyinari jejak langkah terakhirnya sebagai istri Raka Pradana.
Tujuh tahun. Itulah lamanya Kirana mencintai pria itu. Dari masa putih abu-abu, hingga bangku kuliah yang mempertemukan mereka kembali.
Cintanya tumbuh tenang, tapi tak pernah padam—seperti akar pohon yang terus merayap dalam diam, kuat, dalam, tak terlihat.
Namun hidup bukan cerita dongeng.
Raka menikahinya bukan karena cinta, melainkan karena permintaan terakhir sang kakek yang sekarat.
Permintaan yang disambut bahagia oleh ibu tiri Kirana dan suaminya—ayah tiri Kirana—yang lebih tertarik pada status dan gengsi ketimbang kebahagiaan anak mereka.
Kirana masih mengingat malam sebelum pernikahan itu. Masih teringat jelas denting gelas, gelak tawa, harapan yang berputar seperti tarian lampu gantung.
Sebelum satu kalimat menghancurkan segalanya.
“Kirana, yang ingin kunikahi itu Zelina Pratama. Bukan kamu. Aku nggak pernah mencintaimu. Hanya Zelina yang pantas jadi istriku. Kamu… tidak cukup untukku.”
Duri itu tertanam dalam. Tapi Kirana memilih mengubur luka dan menjalani peran sebagai istri. Kini, ia memilih jalan keluar—jalan yang mungkin menyakitkan, tapi memberi kebebasan.
“Semoga pilihanku tidak salah…”
Raka terbangun saat matahari sudah tinggi. Sinar pagi menyusup lewat celah gorden, menari di wajahnya.
Tapi bukan sinar yang membangunkannya—melainkan kekosongan.
Kepalanya berat, seperti dihantam palu berkali-kali. Ia mengerjap, lalu memutar tubuh. Tangannya menyentuh sisi tempat tidur yang dingin.
Kirana tak ada di sana.
Selimut tergulung seadanya, seolah ditinggalkan terburu-buru. Pandangannya menyapu kamar, dan berhenti pada meja di sudut.
Di atasnya, sebuah map cokelat mencolok menanti. Jantung Raka mencelos.
Ia bangkit, meraih map itu. Matanya menajam, membacanya sekilas—Surat Perceraian.
“Pertama dia… memaksaku semalam… lalu sekarang dia mau pergi? Cerai?” gumamnya, suara menggema penuh amarah.
“Apa dia pikir aku bisa dipermainkan sesuka hati?”
Ia mengenakan jaket dengan kasar, celana panjang ditarik cepat, lalu menuruni tangga tanpa peduli kancing yang belum tertutup rapat.
Langit, kepala pelayan tua yang setia, sudah berdiri di kaki tangga, seperti biasa. Tapi kali ini, ia tak menyambut dengan senyum.
“Kamu lihat Kirana?” tanya Raka, suaranya tajam, hampir menggonggong.
Langit menunduk sejenak, lalu menjawab dengan hati-hati, “Tuan Raka... Nyonya Kirana pergi sebelum matahari terbit. Dia membawa satu koper besar.”
Seketika, waktu seperti berhenti. Raka terdiam. Dunia, yang selalu ia kontrol dengan tangan besinya, kini goyah.
Ia ditinggalkan oleh perempuan yang selama ini nyaris tak ia perhitungkan.
"Sial..." desisnya pelan, wajahnya mengeras, rahangnya menegang. "Jika aku menemukannya, dia harus membayar semua... dengan mahal."
Namun jauh di dalam dirinya, ada sesuatu yang lain yang tak ingin ia akui. Bukan kemarahan. Bukan harga diri.
Tapi... ketakutan.
「余計な邪魔が入ったが、ああアーノルドが寝たままで良かった。養子縁組をしよう」「はい」私は嬉しくなった。スティール様のいないルー侯爵家には何も恐れるものはないから。私はサインをすべきところにサインをして、正式にルー侯爵の養子となった。アーノルド、ありがとう!寝ててくれて!!ダマスス公爵家に帰りいきなり、クリスデン様が私と正式に婚約をすると公言した。(使用人の皆とか聞いてる~。超恥ずかしい!!)ダマスス公爵家では、使用人のみなさますごくよくしてくれて。あっ、サーラは私付きの侍女になりました♡クリスデン様との生活は甘々で今のところ1男1女です。まだ増える予感がします。子供達長男はアンディ。長女はセリーヌ。二人ともルー侯爵家のアーノルドを兄と慕っています。子供たちが仲良くて何より。血筋だとイトコ同士なのかな?アンディとアーノルドは領地経営について議論をしてたりする。子供らしからぬ動きです。もっと釣りとか野山を駆け巡るとかはしない。あとはチェスとか?チェスも十分子供らしくないかぁ。もっと外で大暴れ!みたいな。使用人さんが困りますよ?的な。今のところ使用人さんは「坊ちゃんもお嬢様もおとなしくらっしゃるわぁ」などと言っている。本心は「楽」だろうなぁ。セリーヌは「アーノルド兄さん♡」と「将来はアーノルド兄さんと結婚するの!」と言っては、クリスデン様を困らせている。なまじ実際に結婚出来るだけに始末が悪い。色々ありましたが現在の私は幸せです!了
流石は侯爵家。華美ではないが質素ではない調度品がそこかしこに飾ってある。「昔は置いたりもしてたんだけど、今はアーノルドが壊したりしたら危ないから倉庫に入れている」そうだ。甥の名前、アーノルドっていうのか…。「久しぶりね、リンドラちゃん」「お久しぶりです、侯爵夫人。お変わりなく、ご健勝で何よりです」「やだ~!年取ってるのよ。疲れやすくなったかしら?若い時から鍛えておけば…って今になって思うのよぉ」「肝に銘じます」侯爵は先ほど門のところにスティール様がいた件で、クリスデン様と話しているようです。「アーノルド、いらっしゃい!あなたのオバサンよ」「おばぁさん?」「違うわよ、お・ば・さ・ん」「今度、うちに養子縁組するんだから私の娘ね。オバサンじゃないわね。おかあさまよ」本当はナターシャの子なんだけどなぁ。私にはちっとも似てない(当たり前だけど)。「おかーしゃま?」「そうよ、おかーさまよ」****************「門の入り口で貴殿の息子が待ち構えていた」「それは本当ですか?」「話が通じないので、当身で気絶させて門兵に身柄を預けた」「確かリンドラと顔を合わせない約束だったと思うが?」「どういうことだ?私は『今日は大事な人が来るから部屋から出るな』としか言っていないが?」「とりあえずの処置をして屋敷の中に入った。部屋の方に乗り込んでくることも考えられるなぁ」「ペナルティとして家の地下牢にでも放り込んでおきます。その間に養子縁組をしてしまいましょう!」「よろしく頼む」********************クリスデン様も合流したなんだかやっぱり安心する。アーノルドは人見知りするようだ。私の陰に隠れてしまった。私がお母様なら、クリスデン様がお父様??「クリスデン様がアーノルドのお父様という認識でいいのでしょうか?」と、私はこそっと侯爵夫人に聞いた。「多分そうよねぇ。なんか似合わないけど」「アーノルド、この人はおとーさまよ?」「おとーしゃま?」私の陰に隠れていたアーノルドが顔を出してじーっとクリスデン様を見る。“氷に生きる新緑の貴公子”だからなぁ、大人でもビビるから、子供だったら…。「アーノルド、肩車しようか?」この一言でアーノルドは懐柔された。同年代の他の子は肩車経験ありなのに、自分のところは肩車をしても
再び王宮に俺、ギジマクス伯爵、ルー侯爵が呼び出された。「ダマスス公爵がなぁ、ギジマクスのもうひとりの娘と婚約したいんだそうだが、その娘は爵位が低いこと。自分は家を追い出されている事を上げているんだ。ギジマクス、そなたは娘を家から追い出したんだな?」「これには事情が…」「そなたの事情などどうでもいい。事実のみ。追い出したという事実があるんだな?」「申し訳ありません」「誰に謝っているんだ?追い出された娘ではないのか?」「……」「それでだなぁ、公爵のために、ルー侯爵のところと養子縁組をできないだろうか?」「元は愚息の婚約者だった娘です。どんな子か存じ上げております。大歓迎ですよ。リンドラが我が侯爵家と養子縁組してくれるかわからないですけど。愚息とは絶対に顔合わせないようにします!いいこだからなぁ」「だそうだ。ダマスス公爵。邸に持って帰り、リンドラに話してみます。ルー侯爵、ご協力感謝いたします」***************「という話し合いがあってな?ルー侯爵家のところで養子縁組するのはやっぱり嫌か?」「あちらの侯爵さまも侯爵夫人もいい方です。それに、スティール様には絶対に顔を合わせないという約束もしてくれましたから、大丈夫です」「因みに、ルー侯爵家には君には甥にあたるアーノルド君もいる」「まぁ」「彼が嫡男だ。スティールは廃嫡された。君の妹はスティールを捨てて実家に戻っている」ナターシャがしでかしたことも聞いた。そんな事になっていたのか…。その上でルー侯爵家は私を受け入れて養子縁組してくれると言っているんだなぁ。と思うと心がぽかぽかしてくる。「では、ルー侯爵にアポイントメントをとって、連絡がついたら顔合わせに行こう」「私は甥に会うのも楽しみです」翌々週末にルー侯爵家に行くこととなった。私は朝からクリスデン公爵様の婚約者として、磨かれ、垢を落とされ(こんなに汚れてたのか…)、素敵なドレスを着て、メイクに髪も結われて、完全武装といった感じだった。クリスデン様(呼び捨ては無理です!)は正装が美しい!流石です二つ名通り“氷に生きる新緑の貴公子”の貴公子様です。クリスデン様にエスコートされ馬車に乗り私達はルー侯爵家に向かった。門の入り口でスティール様が待ち構えていた。馬車はちょっと手前で止まって、馬車からクリスデン様だけが降りて門の入
なんでも一生懸命なのも好ましい。しかしだ!なんで俺の事を好きになってくれないんだろう?「何を今更言ってるんですか?爵位の差じゃないですか?と言っているじゃないですか」「もう、俺の方からアプローチしようかな?」「ご自由に」こうしてクリスデン公爵のアプローチ大作戦が始まった。以前、躓いたリンドラを支えたのはワザとだ。彼女に俺の事を少しでも意識されるようにだ。「あぁ、それでしたら、どうして旦那様が逞しいのか気になっている様子でした。遠回しにどうして旦那様は日課で剣術の鍛錬をしているのか聞かれましたし。旦那様の体格は意識しているようです性格は知りません」持ち上げておいて落とされたこの気分。どうしてくれようか?「旦那様!サーラ!焼きプリンが出来たそうですよ!」気分が上昇した。「はははっ、サーラ、リンドラも共にお茶にしよう!」三人でお茶会となった。「なんか今日のお茶は美味いなぁ」「ハイ!私が淹れました!」いつから挙手制になったんだろう?可愛いから許す。リンドラが淹れたお茶、噛みしめて(?)飲もう。「このお屋敷ってスイーツも絶品ですよね。シェフが素晴らしいんでしょうね」「ああ、王宮を辞したシェフをうちに住み込みで雇ってる。王宮になんか不満があったんだろうか?まだ若かったからなぁ」「そんな凄い方が日々の食事を作ってらっしゃるんですね。やはりこれは食事の前に東方の国では当然の作法である『イタダキマス』を言うべきですね。そして食後には『ゴチソウサマデシタ』と」リンドラは素直だと思う。いつのまにかサーラはどっかに行った。「リンドラ聞いてくれ。私はリンドラを好ましく思っている。リンドラにはそんな使用人のような仕事をしてほしくない。私の正式な婚約者としてここにいてほしい」「こんにゃく………こんやくしゃ………婚約者???」「そうだ、婚約者だ!」言った。言ったぞー!!リンドラは頭の中がパニック状態のようだから、「今すぐにとは言わない。リンドラの気持ちが俺の方に向いていなければ意味ないからな」「旦那様は素敵な方だとは思います。しかし、私はしがない伯爵令嬢、しかも家を追い出された身。とても公爵家には相応しくないと思います」「やはり爵位を気にしているのか…。爵位が気にならなくなったら構わないと?」「え?…まぁ、そうですけど」赤面しているリ
旦那様は特に軍事に関わっているわけではないのに、なんであんなに逞しいのかしら?あんな抱きとめてもらうなんて…。……事故よっ、事故!「何を一人で赤面してるの?」「あ、サーラ。ちょっと気になる事があったのよ!」(さすがにサーラにも「どうして旦那様があんなに逞しいのか考えてた」とは言えない。そして、どうして逞しいのか聞きたいけど…ハズカシイ)「今日は夕飯までどうすれば?」「旦那様付きの侍女だもの。旦那様がいないんじゃお休みね。旦那様が帰ってくる前に起きれば昼寝だってできるわよ!」そういってサーラは私にウインクした。そっかぁ、昼寝、しばらくしてないなぁ。あれ?したことあったかな?よし、昼寝チャレンジ!!私は初☆昼寝☆をすることにした。まさか、翌朝まで寝てると思わなかったけど。旦那様が、疲れているのだろうってそのままにしてくれたらしい。朝、小鳥の囀りで目が覚めた。「マズい…昨日の夕飯前に起きる予定だったのに」「おはようございます、旦那様」「おはよう、リンドラ」朝からキラキラしい爽やかな顔ですね。「申し訳ありません!昨日から今朝まで寝てしまい侍女として恥ずかしい。やはり首なんでしょうか?」「人間味があるじゃないか。慣れない仕事で疲れていたんだろう?」旦那様はいつでも優しいなぁ。合掌。「コラコラ、拝まないでおくれ。今日は家での仕事になるから、よろしくな」わりと慣れ親しんだ仕事だから、わかる!動こう。そして体力をつけねば!今日も剣術の鍛錬ですね。これは何のためなんでしょう?「サーラ。なんで旦那様は剣術の鍛錬を日課にしてらっしゃるの?」「ここ、ダマスス公爵家は武術、特に剣術に特化した家なので、旦那様は幼少の頃より鍛錬を続けているのです」はぁ、なるほど。いやぁ、近いうちに戦争があるのかとか悪いことばかり考えちゃってた。それにしたって一朝一夕じゃ、剣術は上達しないよね~。はっ、仕事仕事。えーっとタオル準備オッケー。お風呂準備オッケー。着替えの支度もサーラがしてくれたみたいでオッケー。いつでも大丈夫です!まーた、色気全開で旦那様が鍛錬終了。旦那様って汗臭いとか、思わないんだよなぁ。汗が臭くない(ただし、イケメンに限る)なのかしら?「サーラ~、鍛錬終了直後の旦那様は水も滴るいい男って感じで色気がすごいですよね~。ただでさえイケメンな
サーラに聞いた。旦那様の鍛錬は日課なので、毎日風呂と着替え・タオルの準備をしなくてなならない。他には、執務に当たっている、旦那様に紅茶を入れて差し上げる。等。多岐に渡るものだった。紅茶を上手く入れる方法は正直わからないので、サーラに個人授業を受けることとなった。「茶葉の状態は見てわかりますけど、気温と湿度は経験です。こればっかりは回数をこなす以外にないですね。基本的な事は指導しますけど…」と、サーラの指導を受け、なんとか人並みにはうまく紅茶を淹れられるようになったと思う。旦那様の評価をいただこう。旦那様は今日も鍛錬をしている。色気が2割増し…。いいんだろうか?女として色気で旦那様の方がありそうだ。見惚れてしまった…。いけないっ。「旦那様!タオルをどうぞ!邸の方では既に風呂・着替えの支度が済んでおります」「おぉっ」旦那様に優秀な侍女だと思われたい!「風呂で疲れた時には紅茶でも必要な時は呼んでください」(侍女として有能だが、俺を男として見てくれているんだろうか?)私としたことが…躓いてしまった。ハズカシイ。「危ないじゃないか!大丈夫か?」「ハイ、ダイジョウブデス!」(胸板ー!筋肉逞しい!!旦那様は所謂細マッチョなの??)「今日は王宮から呼び出しがあったからそっちで仕事あるから。夕飯はここで食べる」「「わかりました。行ってらっしゃいませ」」はて?なんかあったのかなぁ?***********王宮には俺、ギジマクス伯爵、ルー侯爵が陛下に呼び出されていた。「陛下の助言通りに愚息のしでかし、ギシマクス伯爵の娘とうちの愚息は離れさせ、愚息は廃嫡しました。ギシマクス伯爵の娘との間には男児が生まれたのでその子を嫡男として育てています」へー、廃嫡したんだ。婚約も白紙にして。 「恐れながら、陛下この場になぜダマスス公爵がいらっしゃるのですか?」「ほう、そなたは知らないのか?そなたのもう一人の娘はダマスス公爵家にいる」「へ?」「元婚約者の行く末と今後どうなるのかという公爵家。とりあえず呼んだ。おかしいか?」「いえ、私が把握していなかっただけの事です」「話によると、娘を着の身着のまま邸から追い出した所を公爵が拾ったと聞いているのだが?」「めめめ、めっそうもございません」「そうなのか。まあいい。そのうち明らかになるだろう」「ル
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