母・柊 千草に何を言われても、私・柊あおいは平気だった。 だって彼はこの会社の窓際社員だけど、家での仕事もキチンとしてくれてるし私は何も不満はない。 それなのに――― あおいへ 家に大事な書類を置きっぱなしにするもんじゃないぞ! それは俺がもらってくからな。慰謝料みたいなもんか?じゃあな! 優より そんな短い置手紙とサインなどがしてある離婚届を置いて、優はいなくなった。 会社には退社願が届けられていた。 受付嬢曰く「本人ではなく全く知らない女性が持ってきた」とのこと。 はははっ、浮気されてたのかな? ―――でも、私……妊娠してるんだよね。優の子を。 慰謝料が欲しいのはこっちよ――――――――!!!!!「CEOだ!やっぱり若いとダメだな。大事な書類は基本的に会社から持ち出し厳禁だろう?コネ入社でポストまで与えられていいよな~」 いつもならこんなのなんとも思わないけど今は反省。 母にも「あんな男に引っかかって!いつも見合いを勧めていたのに~!」と嘆かれた。 私が使っている興信所によると、優…もう他人だもの長井さんを支援していたのは藤宮瑠理香。 私と瑠理香は幼稚舎の頃から同じでずっとライバル視されてきたけど、まさか長井さんを利用してくるとはね。 外に漏れてしまって書類というのは、今後取引をする予定の大手商社の情報満載の書類。会社のPCに残しておけばよかった……。 うちの会社は取引ができないだろうな。大きな契約を一つ潰してしまった。 嗚呼、自己嫌悪。 と、いえども社長業は待ってはくれないので、この仕事は続ける。 母はというと、名誉職の会長に収まっている。 お気楽な今後の生活を送るつもりらしい。そのために私に社長業を押し付けたわけだし。自分だってまだまだ出来たのに。まだ50代になったの?って年齢じゃないの?役員のほうがよっぽど年上じゃないの?まぁ、私ほどじゃないけどね。 そんな中で私は妊娠中でありながらも仕事をし、私生活では仕方がないのでホームヘルパーさんを雇い、生活を送る事にしている。 ホームヘルパーさんだって100%信頼できないので、大事な通帳や現金などは母に頼み込んで実家の方に置かせ
Last Updated : 2025-11-01 Read more