晴れ渡った午後のことだった。零は、すやすやと眠る息子を腕に抱き、庭で日向ぼっこをしている。その姿には、穏やかで優しい父親の面影が、柔らかな光となってにじんでいた。私は彼の肩にそっと寄りかかり、静かで満ち足りた時間が、ゆっくりと流れていくのを感じていた。その時、私のスマートフォンにニュースの通知が届いた。見出しはこうだ――【某刑務所服役囚・鳴瀬陸が病死。臨終の際、元妻への許しを乞い、懺悔を続ける】文字を追いながらも、私の心には一片の波紋すら立たなかった。許す?何を、どんな理由で?私は通知を指先で静かにスワイプし、画面を消した。そして顔を上げ、零の横顔にそっと口づける。零は振り返り、穏やかな眼差しで私を見つめた。「どうしたの?」私は微笑んで言った。「風、出てきたね。赤ちゃん連れて、そろそろ家に入ろうか」彼は小さく頷き、腕の中の我が子を大切そうに抱きしめたまま、私と並んで歩き出す。私たちだけの、温かい光に包まれた場所へと。遅すぎた愛情は、塵よりも軽い。手放してしまえば、それはもう二度と戻らない――それが、一生だ。そして私の人生は、まだ始まったばかりなのだから。
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