「やめてください」 叫んだが、ロデリックは聞く耳を持たなかった。寝台に押し倒され、背中が柔らかい感触に沈み込む。ロデリックが覆い被さってきて、逃げ場を塞がれた。必死で暴れるが、両手首を掴まれて寝台に押さえつけられる。「おとなしくしろ」 低い声で命令され、恐怖が込み上げてきた。「嫌だっ」 叫んで暴れると、ロデリックが片手で僕の両手首を押さえつけた。力が強くて、逃げられない。もう片方の手が懐へと伸び、何かを取り出す。小さな注射器が月明かりに照らされて光った。「それはっ」 驚いて声を上げると、ロデリックが笑った。「懐かしいだろ?」 注射器を僕の目の前にかざし、中の液体を確認させる。透明な液体が入っていて、見覚えがあった。誘発剤だ。結婚していた時、毎晩のように打たれていた薬だった。「お前、いつも濡れなくてうるせえから買ったのがきっかけで……今じゃ、どのオメガにも打ってやってんだ」 ロデリックが楽しそうに語り、僕の身体を舐めるように見つめる。「身体中真っ赤にして、強請ってくるから最高に気持ちいいんだ。お前も覚えてるだろ? なあ」 腰を擦り付けてきて、嫌悪感が込み上げてくる。ロデリックとの夫婦生活で覚えているのは、夜が来るのが怖かったことと、一晩中痛みを必死に堪えて演技していたことだけ。誘発剤を打っても、身体は熱いが一向に濡れなかった。乾いた場所に無理やり挿入され、激痛に耐える夜。泣いても止めてくれず、朝まで続いた悪夢だ。 また打たれるのかと思うと、あの頃の恐怖が蘇ってきて身体が震え出した。「嫌だ! やめて」 叫んで暴れると、ロデリックが笑った。「期待で身体が震えてんのか? 可愛いやつめ」 嘲笑するような声に、怒りが込み上げてくる。必死で足を動かし、ロデリックの股間を蹴り上げた。鈍い音が響き、ロデリックの顔が歪む。 手が緩み、僕の手首から離れた。チャンスだと思い、ロデリックを押し除けてベッドから出ようとする。身体を起こし、床に足をつけた。 立ち上がろうとするが、足に力が入らない。一歩踏み出した瞬間、バランスを崩して床に倒れ込んだ。「この、くそオメガ!」 ロデリックの怒りに満ちた声が響き、振り返る。ロデリックが寝台から起き上がり、僕に向かって襲いかかってきた。 恐怖で腰が抜けて、動けない。立ち上がろうとするが、足が言うことを聞かなか
Terakhir Diperbarui : 2026-02-09 Baca selengkapnya