本日のフィオナのドレスは、ジュリアスの髪色に合わせた白金色を基調に、チュール素材をふんだんに使用したふんわりとした印象のドレスだ。 しかしその輝くような「白金色」を出せる布地や糸は、この世に存在していない。 社交界では誰も着たことのない、魔法色とも呼べる特別製のドレスを着たフィオナに驚く者もいたが、多くの者は彼女をエスコートしている隣の美少年から、多大な衝撃を受けていた。 女性のドレスデザインの多様性とは違い、パーティーにおける男性の衣装デザインは、流行りはあれど画一的なことが多い。 しかしフィオナと揃いである白金色のテールコートを身にまとったジュリアスは、色味以外はよくあるデザインの衣装を着ていても、持って生まれた容姿が輝きすぎていることもあって、天空の世界からやってきた神の御使いがごとき彼にふさわしい、素晴らしい衣装に見えた。 銃騎士隊の制服とは違う、貴族然とした彼のその装いと美麗すぎる顔面が至高の組み合わせとなって、その場にいる者たちにぶん殴るような衝撃を与え、とりわけ女性たちのほぼ全員の動きを停止させて、その上で彼女たちの心まで奪った。 ジュリアスがフィオナをエスコートしながら一歩一歩足を踏み出して移動するだけで、ジュリアスの美しさに何人かの女性たちがバタバタと失神していくが、ジュリアスの輝きにやられているのは女性だけではなかった。 男性の多くも魂を抜かれたようにもジュリアスを見つめていて、頭を抱えていたり、よろけて周囲に支えられている者もいる。 魔性美少年ジュリアスはその場にいる人間たちの全員を虜にしていた。 その場で声を出す者は誰もいない。誰もが本日デビューする二人の一挙手一投足を固唾を呑んで見守っている。 フィオナとジュリアスはまっすぐに本日の主催であるバルト公爵の所に向かった。二人が移動するたびに、人垣がサーッと割れて道ができていく。 公爵との挨拶を済ませた二人が、会場中央のダンススペースに進み出たところで、天国にいるかのような心地よい音楽を奏で続けていた楽団が、ダンス用の曲目を演奏し始めた。 実はこの楽団は仕込みで、ジュリアスの華麗で端麗すぎる姿に衝撃を受けて倒れないようにと、全員が男性で構成されていた。 彼らはパーティ開始前にジュリアスとも対面していて、ある程度の耐性はつけてい
Terakhir Diperbarui : 2026-04-22 Baca selengkapnya