春休みも終盤に差し掛かろうとしていたある日のこと。 仕事から帰ってきた父さんは、一人リビングで遅めの晩飯を食べていて、お茶を飲もうとキッチンへとやってきた僕に声をかけてきた。 「郁人、ちょっといいか?」 「ん?」 コップに麦茶を注いでから、それを持ってリビングに行く。父さんの向かいに座って、ごくりと麦茶を飲んで喉を潤す。 「実はな、来週辺りにまとまった休みが取れそうなんだ」 仕事に追われる日々を過ごす父さんにしては珍しいことだ。家族のために汗水垂らして働いているのだから、たまにはそういう褒美だってあるべきだろう。 「へえ。どれくらいあるの?」 まとまったと言うくらいだから一週間とか? いやさすがにそれは厳しいか。五日とかそんなもんかね。 「二日だ」 「ん?」 「だから二日だよ」 「それってまとまった休みって言うの?」 普通じゃない? と思うけど、大人の世界だとそうでもないのかな。しょせんは青二才たる僕にはまだ分からないことだ。分かりたくないなぁ。 「いや、まとまってるだろ」 「……そうだけども」 僕が間違ってるみたいな空気感が漂い始めたので、ここはもう飲み込むことにした。これ本題じゃないだろうしな。 「それで?」 「ああ、そうそう。この前その話を紗苗さんにしたんだけど、そしたら彼女もその日に合わせて休みが取れるように動いてくれるみたいでな」
ปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-03 อ่านเพิ่มเติม