บททั้งหมดของ 義妹になったクラスの氷姫が俺にだけ甘えてくる。元お嬢様な彼女はひとりじゃなにもできないらしい: บทที่ 11 - บทที่ 20

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第11話 家族旅行【前編】

  春休みも終盤に差し掛かろうとしていたある日のこと。 仕事から帰ってきた父さんは、一人リビングで遅めの晩飯を食べていて、お茶を飲もうとキッチンへとやってきた僕に声をかけてきた。 「郁人、ちょっといいか?」 「ん?」  コップに麦茶を注いでから、それを持ってリビングに行く。父さんの向かいに座って、ごくりと麦茶を飲んで喉を潤す。 「実はな、来週辺りにまとまった休みが取れそうなんだ」  仕事に追われる日々を過ごす父さんにしては珍しいことだ。家族のために汗水垂らして働いているのだから、たまにはそういう褒美だってあるべきだろう。 「へえ。どれくらいあるの?」  まとまったと言うくらいだから一週間とか? いやさすがにそれは厳しいか。五日とかそんなもんかね。 「二日だ」 「ん?」 「だから二日だよ」 「それってまとまった休みって言うの?」  普通じゃない? と思うけど、大人の世界だとそうでもないのかな。しょせんは青二才たる僕にはまだ分からないことだ。分かりたくないなぁ。 「いや、まとまってるだろ」 「……そうだけども」  僕が間違ってるみたいな空気感が漂い始めたので、ここはもう飲み込むことにした。これ本題じゃないだろうしな。 「それで?」 「ああ、そうそう。この前その話を紗苗さんにしたんだけど、そしたら彼女もその日に合わせて休みが取れるように動いてくれるみたいでな」 
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-03
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第12話 はじめてのおつかい

  これは、春休みに入って少しした頃、つまり家族旅行に向かうより少し前の出来事だ。 「あ、しまった」  夕食の準備をしていた僕は、冷蔵庫の中を覗いた僕は、無意識にそう呟いてしまった。 「どうかしましたか?」  最近は手伝いがマイブームの有紗は僕が使い終わった食器を洗ったり、調味料を取ったり、なくてもいいんだけどやりたいんならまあやってもらうかという仕事をするために、キッチンにいることが多い。  そんな彼女が、僕の呟きをスルーするはずがなく。どうしてそれをさも都合が悪いかのように表現しているのかと言うと、もちろん都合が悪いからだ。 「あ、いや、なんでもないよ」 「なんでもない言い方じゃなかったです」 「……お好み焼きのソースを切らしてたみたいで」  だってこう言えば彼女が、 「では、私買ってきますよ!」  こういうことは予想できたから。 最近はいろんなことに触れて、成功を積んでいるので自信を持つようになってきた彼女。 それは良いことなんだけど、依頼するこちらとしては不安な部分もまだあるわけで。 「一人で買い物はまだ早いんじゃ……」 「郁人くん、私もう高校生ですよ。一人でお買い物くらいできます」  それがこの前まで出来てなかったやろがい、という言葉は飲み込んだ。そりゃ普通の高校生なら任せられるけど、有紗は言っちゃなんだが普通ではない。  けど、いつかは乗り越えるべき壁か。 春休みの挑戦としては悪くないのかもしれない。
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-04
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第13話 家族旅行【後編】

  宿を出てあてどない散歩をする僕と有紗。 並木道の木々はさくら色の蕾を今にも咲かせようとしていた。もうあと数日遅ければ綺麗な景色が見れていたかもしれないな。  その道を二人並んでゆっくりと歩く。  白をイメージさせる有紗の雰囲気はこの桜並木とよくマッチしていた。ちらと横目で彼女を見ると、本当に絵になる。 隣にいるのが平凡な男子すぎて芸術的には評価が下がってしまうのだが、上手い具合にトリミングするなりの工夫をすれば、きっといい絵になるだろう。  写真を撮りたくなる気持ちが何となく分かる気がする。 「今ごろ、お母さんたちは楽しんでいるでしょうか」  僕たちに比べると大人な二人が前から歩いてくる。その人たちを見ながら、有紗がそう呟いた。 「僕らがいないから存分に楽しんでるんじゃないかな。せっかくの温泉宿なわけだし、温泉に入るとかさ」 「でも、お風呂に入ると男の人と女の人で分かれてしまいますよ?」 「予約すれば家族風呂みたいなのを使えるみたいだよ。それに、部屋にも大浴場ほどじゃないけど、お風呂はあるし」 「そうなんですね……一緒に、お風呂……」  ぶつぶつと呟く有紗の顔がだんだんと赤くなっていく。なにを考えているのかはだいたい予想できるけど。 「一緒に入るんですね……」 「そりゃ夫婦だしね。僕らの親でもあるけど、その前に一人の人間なわけだし」  親のイチャイチャシーンなんて想像したくもないけれど、二人のときは恋人らしいことしてるんじゃないかな。  そ
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-05
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第14話 有紗の戦い【前編】

  新学期。 これから起こるあれやこれに、どきどきしながらこの道を初めて歩いたのがもう一年前のこと。  僕は桜の木に見送られ、通学路を歩きながらそんなことを思った。  あの頃には、学校で有名な氷姫と呼ばれる女の子が義妹になるなんて思いもしなかったな。本当に、人生なにが起こるか分からないもんだ。  その有紗はというと、僕が家を出発するよりも三十分近く早く家を出たそうだ。出たそう、というのはつまり、僕が起きたときにはもういなかったからそういう言い回しになっている。  新学期ということはつまり、有紗が待ちに待った新しいスタートの日なのだ。気合十分ということだろう。  家庭の事情で氷姫の仮面を着けるしかなかった彼女。白鷺家から飛び出し、自由を手に入れた有紗は、もう一度やり直そうとして、けどクラス中に根付いた氷姫の印象がそれを邪魔した。  そこから解放されるのが、この新学期。不安なのは、その氷姫の噂がどこまで広まっているか、どれだけイメージを固められてしまっているかだ。  僕もなにか協力したいとは思っているけど、彼女がひと足早く家を出たことから考えても、やはり僕の力は借りるつもりはないんだと思う。  ならば有紗の気持ちを尊重しようとは思うんだけど、やっぱり心配は心配だ。 せめて同じクラスならいいんだけど。 「おーーーーーっはよーっ!」  遠くから聞こえた声が徐々に近づいてきて、あれこっちに向かってるか? と思って振り返った瞬間に喉元にラリアットが炸裂した。 「あ」 「ゴフッ……」  駅から学校までの道だ。 他に登校する生徒だっている。
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-06
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第15話 有紗の戦い【後編】

  私が新しいクラスの教室に到着したとき、中には誰もいなかった。 無理もありません。随分と早い時間に到着したのだから。  張り出されていた座席表を確認して、自分の席に腰を下ろす。 静かな教室の中、遠くの方からわいわいとはしゃぐ男の子の声が聞こえた。 クラス発表を見て、友達と盛り上がっているのかもしれない。  私は教室前方の入口を見た。 その扉を開く人はまだ現れない。  どうしようかな。 第一印象が大事だって言うし、とりあえず入ってきた人に挨拶をしようか。挨拶をされて嫌な人は、いないよね……?  けど、もしも私のことを知っている人だったら。  謝って、友達になってほしいと素直に言えば、受け入れてくれるのかな。  そんなことを考えていると、ガラガラと教室のドアが開かれた。私はすぐにそちらに目を向ける。 「……ぁ」  目が合ったけど、声が出なかった。  そこにいたのは女の子で。 私と目が合った次の瞬間には、不機嫌そうな顔になって顔を背けられてしまう。  朝だから、かな。 それとも……。  私は、きゅっと唇を噛んで立ち上がる。 黒板に張り出されている座席表を見ていた彼女が、自分の席へ行こうと改めてこちらを振り返ったタイミングで、私は「あの!」と勇気を振り絞った。  郁人くんに、良い報告がしたい。 彼は優しいから、きっと私のことを心配してくれているから、安心してもらいたい。 「お、おは
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-07
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第16話 有紗と紗苗

    白鷺家において、父親は絶対的な存在だった。  だから私も、もちろんお母さんもお父様には逆らえなかった。  厳しい教育が続いても、私は隣にお母さんがいてくれたから、毎日頑張ることができたんだ。  中学三年生のとき。 親友ができた。私にとって、彼女は特別な存在だった。 けれど、それもお父様にバレてしまい、不要とされて関係を絶たれた。   お母さんが白鷺家を追い出されたのは、そのあとのこと。  実のところ、私はその理由に心当たりがあった。 『一つだけ、意見させてもらってもいいでしょうか』  自分の部屋に戻ろうと、廊下を歩いていた私は、お父様の部屋の中から聞こえたお母さんの声に、足を止めた。  『なんだ』  『有紗と、有紗のお友達のことを許してあげてはくれませんか。あの子、友達の話をするとき、本当に楽しそうで……きっと、有紗にとってすごく大切な人なんです』  それは私の親友とのことを話しているのだと、すぐに分かった。  けれど、ここで私が入ったところで何がどうなるわけでもないということは分かっていて、だから、その場を動けないでいた。 『……言いたいことはそれだけか?』  冷たいお父様の声がした。  表情を見ていなくても、どんな顔をしているのかは想像がつく。それくらい、私は何度もその声も顔も見てきた。 &
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-08
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第18話 有紗のゴールデンウィーク

  ゴールデンウィーク。 バイトの予定もなく、父さんや紗苗さんも仕事に出た日は、朝にすることもないのでせっかくなので昼まで寝るということは以前までもあった。 「……」  スマホで時間を確認すれば、時刻は現在午前十一時半。それはもうしっかり惰眠を貪っての起床だった。  こんな日はアラームなんてもちろんかけていない。 十二分に寝たので自然に目が覚めたというのもあるけど、物音がしたというか、気配を感じたというか、そんな感覚に襲われて目を覚ましたというのが、今の僕的には最も近い感覚なんだけど。 「あ、郁人くん。おはようございます」  なぜか、僕の部屋に有紗がいる。 「……おはよう。何してるの」  まだ寝ぼけている頭で必死に状況理解に務めるが、全然なにも分からない。 僕が寝るベッドに背中を預けるようにしていた有紗が、手に持っていた漫画を見せてくる。 「漫画を読んでいます」 「……はぁ、そう」  まあ、ゴールデンウィークだしな。 残念なことに友達がおらず、アルバイトだなんだといった予定のない有紗は、この休みをこの上なく持て余している。 それはこの数日でひしひしと感じていた。  有紗は寂しがりやなのか、あまり自分の部屋にこもることをしない。リビングにいるか、両親が家を出ているときに僕が部屋に戻るとついてくることもあるくらいだ。  そして昨日、リビングに寝転がって天井をぼーっと見つめていた彼女になにをしているのか訊ねてみたところ、『天井を見つめてるんです』と一瞬理解が追いつかない答えが返ってきた
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-09
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第17話 あなたの温度

 「……」  すごく悲しい夢を見たような気がする。 ふと目が覚めた私は、時計で時刻を確認した。まだ全然夜中で、もう一度寝ることができるんだけど、どうにもその気になれなかった。  体を起こして、カーテンの隙間から外の景色へと視線を向ける。空は暗くて、点々と星がまたたいていた。  新学期に入って、しんどい思いが続いたこともあって、もしかすると疲れていたのかもしれない。  だから、あんな夢を見たのかな。 「……お水、飲んでこようかな」  少し落ち着けば、また眠れると思う。 私はベッドから出て、キッチンへと向かうことにした。  夜の家の中は暗くて静かだ。 子供の頃はこの雰囲気がどうにも怖くて、トイレに行くのにもお母さんを起こしていたんだっけ。  何時に起こしても、お母さんは嫌な顔一つせずについてきてくれた。 眠れない日には、ホットミルクを入れてくれたこともあった。  そういう、ささやかだけど大切な思い出があったから、私はそれからも頑張れたんだ。  そして、今はそういう日常が続いている。  私自身もそうなんだけど、雅人さんと一緒にいるお母さんが本当に幸せそうで。 橙原家に救われたんだというのがひしひしと伝わってきて。見ているだけで、心がぽかぽかする。  お母さんはきっと、雅人さんに救われた。  私は多分、郁人くんに……。 「あれ、有紗?」  リビングに行くと、どうい
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-10
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第19話 母と娘

 『あなたの幸せは、あなたが決めるの』  お母さんは私にそう言った。 だからこそ、自分の気持ちに正直になって私は白鷺家を出た。 あそこで自分が幸せになる未来が見えなかったから。  そうして、橙原家に来た私は……うん、幸せだ。  大好きなお母さんがいて。 優しい雅人さんがいて。  学校でお友達はできていないけれど。 涼花さんというお友達はできた。  そして、郁人くんが隣にいてくれる。  これを幸せと言わずして、ならばなにが幸せだと言うのだろう。 「……はぁ」  ゴールデンウィーク最終日。 私はリビングでだらしなく寝転がっていた。することがないのだから仕方がない。  朝のうちにお風呂掃除も、お部屋の掃除も、できることはやった。けどお昼を過ぎた頃にはもう全部終わってしまった。  郁人くんのお部屋で漫画を読んでも、なかなかずっとは続かない。  お母さんと雅人さんはお仕事。 郁人くんはアルバイト。  郁人くんのバイト先に突然現れて驚かせちゃおうか、なんて考えは最初からなかった。  なんというか、今は彼の顔を直視できない。  嫌いということはもちろんない。  むしろ……。 だからこそ、みたいな。  先日、郁人くんとお出掛けをしたときに九山さんという方と遭遇した。 私が白鷺家を出る理由とも大
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-11
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第20話 橙原郁人と橙原有紗

  ――これは一人の少年と、一人の少女の物語だ。 「おはようございます、郁人くん!」 「……おはよう」  ゴールデンウィークが明け、今日からまた学校に行く日々が始まる。 ゆさゆさと体を揺すられ、うっすらと目を開けると、すでに制服に着替えている有紗が視界の中に現れた。  夢かな、と思った。  どうしてあの氷姫が僕を起こすんだ、みたいな。 けど、次の瞬間には脳が仕事を始めて目が覚めていく。すぐに彼女が、僕の義理の妹であることを思い出す。 「もう朝ですよ」 「……七時だけどね」  時計を見やれば、七時を回った頃。 朝は紗苗さんがご飯を作ってくれるので、僕は少々ゆっくりするというのが最近の流れなんだけど。  それを有紗が知らないということもないだろうに。 「まだ起きるには早くない?」 「そうですかね。せっかくですし起きましょう。そして、一緒にご飯を食べましょう」 「……まあ、いいけど」  ここまで会話すれば二度寝する気にもならない。 僕はぐしぐしと目をこすってベッドから立ち上がる。 「着替えるから先に行ってて」 「わかりました」  ててて、と部屋を出ていく有紗の後ろ姿をぼけーっと見届けつつ、制服に着替えていく。  有紗がこの家に来たのは、春休みのすこし前だったか。ということは、あれからもう三ヶ月が
last updateปรับปรุงล่าสุด : 2026-07-12
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