年の瀬が近づいていた。透と神谷は、両方の実家を訪れる予定を立てていた。まず、透の実家。そして、神谷の実家。ふたりとも、緊張していた。十二月二十八日。透と神谷は、静岡へ向かう新幹線に乗っていた。「緊張しますね」神谷が、窓の外を見ながら言った。「はい」透も、頷いた。「でも、母は大丈夫です」透は、神谷の手を握った。「問題は、父ですけど」「お父様......」神谷は、少し不安そうだった。「でも、お母様が言ってましたよね」透は、微笑んだ。「少しずつ、受け入れようとしてるって」「そうですね」神谷は、深呼吸をした。「信じましょう」静岡駅に着くと、母が迎えに来てくれていた。「透!神谷さん!」母は、笑顔で手を振った。「お母さん」透は、母を抱きしめた。「神谷さんも、ようこそ」母は、神谷にも笑顔を向けた。「お久しぶりです」神谷は、丁寧に頭を下げた。「お邪魔します」
Última actualización : 2026-08-20 Leer más