淡い光の道を駆け抜けたその直後。……夜か。辺りは闇に包まれていた。眼がまだ慣れていないためほとんど何も見えないが、ここがどこかは予想がつく。転移魔法は一度行ったことのある場所しか行けない。龍が現世でゆかりのある場所は、あの奥宮しかないはずだ。 ……だが妙だ。静かすぎる。あんな巨体、境内に隠れる場所などほとんどないはず。さらに言えば黒竜が現れた際に、ほとんどの木が吹き飛んでいる。何処にいても剥き出しになるはずだ……いくら夜の闇の中だとは言え、まったく見えないということは……。ここではない別の場所に現れているのか……?俺は戸惑いの中、一瞬だけ後ろを振り返ってみた。遠くには町の小さな光が綺麗に見えている。やはりここはあの奥宮のあった高台。そして扉がつながったということは……はっと気が付いた。――暗すぎる。昨日はちゃんと月が出ていた。今日の月齢こそ正確にはわからないが、満月に近い頃合いだったはずなのにこの闇の深さ。俺は本来あるべき月を見上げた。 やはり―――そこにいたか。異世界と現実世界を結ぶ、伝説のモンスターただ……その姿は――「カオスドラゴンになっとる……」先ほどまでの星の核の上で戦っていた時は、長い身体をくゆらせる蛇体だった。今はそこにドラゴンの様な翼膜を備えた巨大な翼を持っている。もしかして単純に、飛ぶ必要がない時は収納可能だった?元々ソーファン世界で戦った時は無駄にホバリングしていた。ゲームだとバトルフィールドは閉鎖空間なので、その飛行能力に意味はなかったが、ここは何でもありの現実世界。大型モンスターの飛行移動は、被害の桁を変えてしまう。「マズいぞ……」小さな蛇神様だったときのアメノミカヅチがどういう神さまで、どういう経緯でここに祀られていたのかは分からない。だが無理やり召喚されて、暴走するほどのエネルギーを与えられ、モンスターに成った状態で、ここに戻ってきたのだ。女神さまの意思でもあり、異世界の精霊たちの意思でもある。二つの世界のバランスを取る者(自称)として……大変申し訳ないのだが、龍の神さまにはもう一度お鎮まりいただく!って……俺が負けたら、この龍で世界が滅びるかもしれないな……あ、でもそうなったら次は別の世界からたくさんの勇者たちがやってきて アメノミカヅチを倒すという第
Última atualização : 2026-09-11 Ler mais