――気がつけばそこには血だまりが出来ていた。 そして積み上げられている屍の山。「――凪」 愛しい彼女の愛らしい唇が己の名を紡ぐのを恍惚の表情を浮かべながらうっとりと聞く。 「またこんなにして......。ダメじゃないの」「麗華ちゃん。こいつら麗華ちゃんの悪口言ってたんだよ? 僕がそれを許すとでも思う?」「今に始まったことではないわ。――それより、加減はしたんでしょうね?」 彼女は、自分の悪口を言っていたヤツらのことまで心配しているようだった。 ――あぁ。なんて優しいんだろう。 そんな心優しいところも愛している。「大丈夫だよ? 酷いヤツでも骨の一本で許してやったからね」「そう。それなら後始末は"掃除委員会"にやらせましょう。私達は早くこの場から立ち去るわよ」 "掃除委員会" 彼女が僕のために作ってくれた僕のためだけの委員会。 それもこれも"生徒会長権限"だろう。 あぁ、僕は愛されている。 そう実感するのには十分である。「僕ってば、麗華ちゃんに愛されて幸せだなぁ」「――貴方は野放しにすると、手加減がされないんですもの。私がちゃんと見張ってないと。ね?」 彼女の瞳が僕だけをとらえる。 その瞬間が僕はたまらなく幸せを感じる。 ――麗華ちゃんは僕だけを見ていればいいんだ。「麗華ちゃん」「? ――っと」 僕はたまらなくなり、彼女を抱きしめる。 彼女はビックリした表情を浮かべる。 しかし、それも一瞬のこと。 彼女は僕の頭を優しく撫でる。「凪。甘えるのはいいけれど、貴方、血塗れよ? ......制服に血がついたわ」「!! ご、ごめん!! 麗華ちゃんに汚らわしいものをつけてしまって......!!」「あ! こら。力任せにこするんじゃありません」 そういうと彼女は白いハンカチを取り出し、僕の頬についた血を拭った。 まっさらな白に血の赤が滲んでいく。「さぁ、これで綺麗になったわ。そうそう。お父様が今日は早く帰って来るの。それで夕飯一緒にどうかって言ってたわ。もちろん来るでしょう?」「麗華ちゃんが望むなら」「ふふっ。いい子ね。ちゃんとしている子は好きよ」 ――彼女が僕に「好き」だと言った。 これ以上に無い幸福だ。「麗華ちゃん」「なあに? 凪」「ふふっ。僕は麗華ちゃんを"愛して"いるよ?」 僕がそういうと
Last Updated : 2026-10-28 Read more