「なぜ笑うんだい」の主題歌バージョンは誰が編曲しましたか。

手持ちの資料を片っ端から当たってみたが、（残念ながら）明確な編曲者名を確定できなかった。CDのライナーノーツやアニメ本編のスタッフクレジットは普通は頼りになるはずで、特に主題歌の“TVサイズ”と“フルサイズ”で編曲者が違うことも珍しくない。私が確認した範囲では、シングル盤のブックレット、サウンドトラックのクレジット、そして映像作品の末尾クレジットを照合するのが一番確実だと感じた。

調べる手順としては、まずシングルまたはアルバムの正式な商品ページ（発売元の公式サイトや販売サイト）のクレジット欄を確認すること。次に、サウンドトラックが出ているならそのブックレット、さらにはVGMdbやDiscogsといった音楽データベース、国会図書館やJASRACの作品データベースも有用だ。たとえば『新世紀エヴァンゲリオン』のように、作品によっては音楽監督がTVサイズを別途編曲している例もあるので、音楽監督名もチェックしたほうがいい。

個人的には、クレジットがはっきり書かれていないケースに出くわすと、当時の制作スタッフインタビューや発売当時の雑誌記事を探すことが役に立つと感じている。直接的な名前をここで断言できず申し訳ないが、上に挙げた資料群を順に追っていけば、編曲者の名前は高確率で見つかるはずだ。

発売情報やサントラをできるだけ漁った結果、現時点で私が確実に断言できる一次資料は見つからなかった。ただし、調べ方は心得ているので手順を共有する。まずCDの帯やブックレット、あるいは配信サービスのクレジット表記を確認する。ここには作詞・作曲・編曲のクレジットが明記されていることが多い。次に、作品関連の公式サイトやレーベルのリリース情報、さらには音楽データベース（VGMdb、Discogsなど）で照合するのがおすすめだ。

TVサイズの主題歌は、劇伴の作曲家や音楽監督がアレンジを手がけることがよくある。実例を挙げると、『カウボーイビバップ』では劇伴の作り手が一貫して音作りを管理しており、同じ曲でも番組用に手が加えられることがある。だからシングルの編曲者とTV用編曲者が別人のケースも頭に入れておくと探す際に混乱しにくい。私はこうした差異に注意して調べると、たいていの場合正確なクレジットにたどり着けると確信している。

手元の手掛かりを全部突き合わせてみたけれど、はっきりした編曲者名を確定する証拠には到達しなかった。調査で使うべき確かなソースは、発売元が出す正式なクレジット（CDのブックレットや配信の詳細）と、サウンドトラックのライナーノーツ、そして作品本編のスタッフクレジットだと考えている。加えて、当時の音楽雑誌やインタビュー記事も穴場の情報源になる。

検索する際は曲名と一緒に『編曲』や『arranged by』といった語句で探すのがコツだ。海外のデータベースや権利管理団体のデータも意外に役立つことがあり、たとえば『名探偵コナン』の主題歌などで細かいクレジットが判明した事例を何度も見聞きした。今回の曲についてはこれらの手順で突き合わせれば、最終的に編曲者の名前が確認できるはずだと信じている。私としては、正確な記載に出会えたときの安心感が好きだ。