コメディ作品なら、主人公がデートで『初っ端から財布忘れたとか、俺終わってる…』とボヤくのもあり。『初っ端』はカジュアルな会話でこそ生きる言葉で、フォーマルなシーンよりは青春ものやバディものの軽妙なやり取りに向いています。ただし、字幕翻訳が必要な作品の場合、英語で『right off the bat』と訳すとニュアンスが伝わりやすいですね。
最近読んだ中で特に印象に残っているのは、'No Game No Life'のシュヴィと白の関係を深掘りしたファンフィクションです。元々はライバルとして火花を散らす関係だったのが、徐々に互いの才能を認め合い、やがて複雑な感情へと発展していく過程が丁寧に描かれていました。特に白の内面の変化が繊細で、ゲームを通じて相手を理解していく様子に引き込まれました。
この作品の素晴らしい点は、敵対関係の緊張感を保ちつつ、微妙な距離感の変化を自然に表現しているところです。最初は言葉少なだった白が、少しずつ心を開いていく描写は胸に迫るものがありました。作者の筆致が二人の心理描写に長けており、感情の揺れが手に取るように伝わってきます。