記憶の断片をつなぎ合わせるように考えた案だ。昔の物語を借りつつ、彼女を中心に据え直すことで新しい感情の波が立ち上がると思う。
ある時代、海底にはかつて秩序を守る役割を持った者たちがいたという伝承が残っている。私のプロットでは、
ウルスラはかつて海の均衡を保つ“守り手”の一員だったが、権力闘争と裏切りによって追放され、魔女として名を刻まれたという設定になる。追放の理由には、海の声を聞く能力があり、その力を利用しようとした支配者層の陰謀が絡んでいる。
追放後の彼女は海の暗部で契約を取り扱うようになる。依頼者は声や記憶、感情を差し出す代わりに願いを得るが、その取引の裏側でウルスラは、自分を追放した者たちの行いが海そのものを蝕むことを察知する。物語は、彼女が自らの過去と向き合い、かつての“守り手”としての責務を取り戻すか、あるいは新しい秩序を築くかの選択を迫られる展開へ進む。
このプロットは『リトル・マーメイド』の世界観を踏まえつつ、ウルスラを単なる悪役ではなく、複雑な動機と矛盾を抱えた主人公に仕立てることを狙っている。読者には彼女の苦悩と矛盾、そして最後に見せる覚悟を味わってほしいと思う。