『The Last of Us Part II』において、エイブィの感情は複雑なレイヤーで描かれています。彼女の嫉妬は単なるライバル意識ではなく、喪失と自己正当化が絡み合ったもの。
特にノーテンシーンでは、憎悪がどれだけ自己破壊的かを示す演出が秀逸です。キャラクターの表情の微細な変化や、武器を握る手の震えまでが感情を物語っています。これほど深く嫉妬を掘り下げたゲームは珍しいですね。
ゲームのシナリオで感情を伝える技法として、音楽と沈黙の使い分けが効果的だと思う。『NieR:Automata』では戦闘後の穏やかなピアノ曲が虚無感を増幅させ、逆に無音の場面が孤独を強調していた。
キャラクターの細かな動作も重要で、『The Last of Us』のエリーはプレイヤーが見ていないところで鼻をすすったり、不安そうに足を組んだりする。こうしたディテールが没入感を生む。
選択肢のない会話シーンも感情移入を促す。『Firewatch』ではラジオ越しの会話だけが唯一の人間関係で、声のトーンだけで信頼関係の変化がわかる。UIを極力排除した演出が、感情の揺れを直撃的に伝えていた。