ジョアン・アレンが演じる役柄といえば、まず頭に浮かぶのは知的で芯の強い女性像だ。『The Bourne Supremacy』で見せたCIAの役員パメラ・ランドイのような、クールな計算高さと隠された人間味を併せ持つキャラクターが彼女の真骨頂。
彼女の鋭い眼光と低めの落ち着いた声質は、権力や秘密を扱う役柄に不思議な説得力をもたらす。特に組織の裏側で暗躍するタイプや、表向きは完璧だが内心では葛藤を抱えるプロフェッショナル役が光る。『The Man from U.N.C.L.E.』の弁護士役でも、短い出番ながら法律家の知性と情熱のバランスを絶妙に表現していた。
意外性としては、『Pleasantville』のようなファンタジー作品での母親役も印象的だった。モノクロ世界の保守的な主婦からカラー化後の解放された女性へと変化する過程で、抑制された演技ながら情感たっぷりに成長を描き切っている。こうした役柄の幅広さが、彼女の真価だと感じる。