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サメの見た目そのものから色を考えると決めやすい。種ごとの色合い、皮膚の質感、そして生息深度を頭に入れるだけでパレットの候補がいくつも生まれる。個人的にはまずスケッチと小さなカラースウォッチを複数作り、そこから絞り込む流れを取っている。
配色ルールとしては、アナロゴス(類似色)かトライアディック(3色分割)をベースにして、コントラストを生むために補色をアクセントに使うことが多い。海中だと遠景は青みで彩度が落ちるので、前景のサメは相対的に暖色を少し入れて視認性を上げると効果的だと気づいた。私は彩度を上げすぎない代わりに値の差で立体感を出すことを心掛けて、ハイライトは局所的に強めに入れて水の反射を表現する。
ツール面ではパレット生成サイトやカラーピッカーを併用し、複数バリエーションを試してから最終決定する。こうしておくと、クライアントや別のアートワークに合わせた調整もしやすくなる。参考にする作品としては一部で色の大胆な使い方が印象的な『ジョジョの奇妙な冒険』を観て、配色の攻め方を学んだことがある。
幼い頃から海の色に惹かれてきた経験が、色選びの直感を育ててくれた。さめのイラストでは「環境との関係」を考えると決めやすくて、浅瀬なら透明感のあるグリーン寄りのパレット、深海ならブルーを深めて紫を混ぜることが多い。どちらの場合も、光源の色(太陽光なのか人工光なのか)を先に決めると、一貫したハイライトとリムライトが入れやすくなる。
具体的には、まずH(色相)で主要な暖/寒を決め、S(彩度)とL(明度)で「どれだけ派手に見せるか」を調節する。彩度を上げすぎると生物感が薄れるので、鰭や目など注目させたい部分だけに高彩度を使うテクニックが有効だ。補色をワンポイントで使えば視線誘導にもなる。たとえば、青基調のさめにオレンジ寄りの光沢を少し入れると、画面が締まる。
ツール面では、実写真からスポイトで色を拾ってから彩度を調整するやり方が便利だ。また、色覚障害シミュレーターを使って重要な情報が色だけに依存していないか確認する習慣をつけている。参考にした作品の一つは、『ゼルダの伝説』の海表現で、環境色と主体色のバランスを学ばせてもらった。最後に、パレットは必ず複数案作って少し離れて見比べると、直感的に正しい方向が見えてくると思う。
色の選択は物語づくりと同じくらい重要だと感じている。まずはサメが画面で何を伝える存在なのかを決めるところから入るのが自分の常套手段で、リアル寄りなのかキャラクター寄りなのかでパレット構成がまるで変わる。
実務的にはリファレンスを幅広く集める。写真の光の落ち方、深度ごとの色の抜け方、皮膚の質感(湿った光沢やざらつき)を観察するために、海洋写真とともにアニメ映画の『ファインディング・ニモ』での水中描写も参考にすることがある。私はここで、支配色(ドミナント)、サブ色、アクセントの三層に分けることを強く勧める。
配色決定の技術面では、まずグレースケールで値の関係を確認してから色味を乗せる。これでシルエットとコントラストが崩れにくくなる。アクセントは目や口、傷跡など視線誘導したい箇所に小さく使い、彩度差で注意を引く。最終的にはカラーブラインドシミュレーターや表示環境(モニター、印刷)でチェックしてから納品している。
僕はまず“物語が伝えたい感情”から色を決めることが多い。さめのイラストで怖さを出したければ、彩度を抑えたブルーグレーと深いネイビートーンを基調にして、アクセントに冷たいシアンや血のようなアクセントをほんの少し差す。逆に親しみや可愛さを狙うなら、淡いコバルトやターコイズを主体にして、腹部やヒレに暖色のハイライトを入れると、生き物としての柔らかさが出る。
実践的な手順としては、まずリファレンスを集めてムードボードを作る。海の写真、異なる種のさめの写真、照明が違うシーンを並べて、そこから主要色(ベース)、中間色(ミドル)、アクセントの3つを決める。次にグレースケールで明度だけのバランスを確認して、輪郭が潰れないようにコントラストを調整する。これで色味が変わってもシルエットが読めるか確認できる。
最後にツールの使い方。レイヤーブレンド(乗算・スクリーン・オーバーレイ)を活用して水中の色被りを表現したり、グラデーションマップで全体のトーンを揃えたりする。色覚多様性にも配慮して、色だけで情報を伝えない配色や明暗での差を作ると安心だ。個人的には、最終段階で小さなスウォッチを何枚か保存しておくと、シリーズ作品でも色の一貫性が保ちやすくて重宝している。
僕の経験では、色彩パレットは「制約」を設けるとむしろ選びやすくなる。さめイラストなら「海域の色」「時間帯」「感情」を三つの軸にして、それぞれから一色ずつ選ぶ。例えば深海(海域)=紺、夜明け(時間帯)=薄紫、威厳(感情)=青緑といった具合に組み合わせるとブレが少ない。
実務的なチェックリストを挙げると、(1)ベース色を一つ決める、(2)ミドルトーンを二〜三色で構成、(3)アクセントは一色に絞る、(4)明度差を確保してシルエットを読ませる、(5)最終的にグレースケールで崩れがないか確認する、という流れが効率的だ。彩度の扱いで悩んだら、中間色を少しグレイッシュに寄せると他の色と馴染みやすくなる。
個人的には、ゲームキャラの色作りで学んだ方法を応用して、パレットに名前と用途(肌、背面、ハイライト)を付けて管理している。これで別ポーズや別ライティングでも色合わせが楽になる。参考にした作品としては『ポケットモンスター』の水タイプの配色が分かりやすく、学ぶところが多かった。最後に一言、迷ったらまず価値(明度)を揃えると全体がまとまることが多い。
環境光の設定を固めれば色の大筋は見えてくる。水深が深い海なら青〜緑の彩度低めを基調にし、浅瀬なら黄色がかった青を採る。それによって影の色、ハイライトの色、そして補色の選択肢が自然に決まるので、まずは光源と水の色を決める作業が鍵だと考えている。
実践的なコツとしては、サメのシルエットがどの背景でも判別できるように、背景色との差をはっきり取ること。値(明暗差)を優先してから色相を調整すると失敗が少ない。さらに、アクセントカラーは小面積で使って視線誘導に使う。色覚多様性を配慮して高いコントラストと形状による区別も残すようにしており、その安心感が作品の説得力を高める。参考にした作品では、圧倒的な環境描写が印象深い『進撃の巨人』の色調設計から学んだ点が多い。
感情地図を先に描くと、パレットが迷子になりにくい。まずサメにどんな性格やムードを持たせたいか、それを縦軸(冷→暖)、横軸(明→暗)でざっくりマッピングする手法をとっている。私はこのやり方で、攻撃的なサメは低く濁った濃色を基調にし、遊び心のあるキャラは明るい彩度の高い色を使う、といった決定をしている。
テクニックとしては、ローカルカラー(体そのものの色)とライトカラー(環境光の色)を分けることが重要だ。例えばアルベドはグレー寄りにしておき、そこへ水中の青緑系のライトを重ねると自然に見える。ハイライトには物理的にあり得る色(黄みの強い太陽光や、ブルーの水中散乱)を採り入れると説得力が増す。私は必ず4〜6色のスウォッチセットを作り、ドミナント、ミッド、シャドウ、アクセントを明確にラベル化している。
また、モノクロ化してコントラストだけで見たときに情報が失われないかをチェックし、目や歯など注意を引きたいパーツに対してアクセントカラーを割り振る。参考にしたことのある長編作品では、キャラの“色での語り”がとても勉強になったので、そこからアイデアをもらうことも多い。例えば『ワンピース』の色使いはキャラクター性をはっきりさせるヒントになった。
何度も実験して色を固定していくタイプだ。最初にいくつかの短いサムネ(小さなラフ)を作って、そこにざっくり3色程度のパレットを当てて比較することを日課にしている。私はこの比較で視認性、雰囲気、そして他要素(例えば背景や文字)とのバランスが一目でわかると考えている。
実務フローはシンプルで、(1)ドミナントカラーを決める、(2)サブカラーで陰影とボリュームを作る、(3)アクセントで目を引く、という順序。彩度は周囲の色に合わせて控えめにし、値差で立体感を作ると破綻が少ない。仕上げに色覚シミュレータや異なるモニターで確認して微調整する。遊びのあるバリエーションとしては、ネオン調の幻想的なパレットや、砂の多い浅瀬を想定したやわらかい暖色系などを試して、最終的に一番伝えたい印象に寄せていくのが好きだ。参考作品としては怪獣表現の色使いが秀逸な『シン・ゴジラ』から配色の攻め方を学んだことがある。